駅のロータリーで転んだ目と足が不自由な男性を男子高校生がバスの車内から駆けつけて救護し、警察から感謝状が贈られた。高校生は「『助けないと』という気持ちから、自然と体が動いた」と話している。この経験から将来、警察官を目指したいという。
「誠実で思いやりに満ちた行動」
明科高校3年生、池田町の斉藤誠さん(17)。警察から「誠実で思いやりに満ちた行動だった」と讃えられ感謝状が贈られた。
6月末、学校から帰るためJR明科駅前に停車中のバスの車内にいた斉藤さん。ロータリーを歩く1人の男性から目が離せなくなった。

斉藤誠さんは、当時の状況について「(男性は)手すりに体重を預けながら歩いていた。足がおぼつかないっていうか、よろけながら」と話す。
男性は目と足が不自由で、その後、手すりが途切れた坂で転倒。車道ギリギリの所に倒れた。
「助けないと」自然に体が動く
斉藤さんは友達に荷物を預け、バスを降りて駆けつけた。
「もともと消防士を目指していたのもあって、『人助けしないと』って気持ちが自分の中にあって、すぐ行こうって」と、自然に体が動いたという。

居合わせたドライバーが119番通報。斉藤さんは男性の無事を確認し、交番に走った。男性は額から血を流し搬送されたが、その日のうちに退院できたという。
新たな目標 将来は警察官に
窮地に陥った男性をとっさの行動で救った斉藤さん。
「警察署で『正義感のある人になってもらいたい』と声かけてもらった。地域の人に信頼してもらえるような警察官になりたいです」と話し、この経験をきっかけに新たな目標もできた。

(長野放送)