福島県の相馬地方で1000年以上続く相馬野馬追は、約400騎の騎馬武者が甲冑をまとい参加する伝統の祭りだ。初出陣を迎えるかわいい騎馬武者を支えるため、27年ぶりに出陣するおじいちゃん。親子4代で相馬野馬追に臨む家族を追った。
82歳 27年ぶりの出陣へ
日の出前から馬の世話をするのは、福島県南相馬市の鈴木広美さん(55)。ともに出陣する息子の勇志さん(29)のほか、ことしは2人の家族が騎馬武者に加わる。
この記事の画像(6枚)「乗るやつも年寄り、ウマも年寄り」と話すのは、長年、野馬追の裏方に回りことし27年ぶりの出陣となる父・博章さん(82)。再出発をきめたきっかけの1つは、もう一人の「可愛い騎馬武者」のサポートだった。
5歳 騎馬を乗りこなし初陣へ
2024年、初めて出陣する碧斗くん(5)も凛々しい顔つきで騎馬を乗りこなす。この日は、4人全員が揃って練習する最後の機会。
猛暑の影響を回避するために、2024年は2カ月前倒しの開催となり、例年より準備期間が短くなったが、広美さんを中心に家族全員が息を合わせ、出陣の準備は万全だ。
広美さんは「2カ月前倒しで、人もウマも完璧ではないと思うので、うまく日頃の鍛錬の成果を出せれば。楽しみなのは楽しみだけど、不安もそれ以上にある。無事に行事をこなして戻ってこられればそれだけでいい」と話した。
2024年の相馬野馬追は5月25日~27日に開催される。
(福島テレビ)