静岡県の富士見高校は2024年の春高バレーで創部初のベスト8に進出した。躍進の原動力になったのが、U18日本代表にも選ばれたエース・渡辺実羽香さんだ。1年生から全国の舞台で活躍しながらも、ケガでの戦列離脱や新型コロナによる全国大会辞退など挫折も味わった。ただ挫折からも学び、将来の目標がしっかりみえたようだ。

挫折を乗り越え創部初のベスト8

卒業式で記念撮影(2024年3月・富士見高校)
卒業式で記念撮影(2024年3月・富士見高校)
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サクラの蕾もまだ硬い2024年3月1日、静岡県の高校女子バレー界を引っ張ってきた女子高生が巣立ちの時を迎えた。富士見高校のエース・渡辺実羽香さん(18)だ。
渡辺実羽香さんは「自分にとって最高でした。いろいろな経験ができて、バレーを続けていくうえでも人としても成長した3年間だった」と、高校生活を振り返る。

富士見高校・渡辺実羽香さん
富士見高校・渡辺実羽香さん

身長181cmと恵まれた高さを武器に、1年生から全国の舞台で躍動。年代別代表(U18日本代表)にも選ばれたが、何度も挫折を味わった。相次ぐケガで何度も戦列を離れた。
さらに2023年の春高バレーは県予選を制して全国大会への切符をつかみながらも、直前に部員の新型コロナ陽性がわかり辞退した。

2024年春高バレーでベスト8
2024年春高バレーでベスト8

高校3年間は試練の連続だったが、2024年1月の春高バレー全国大会では憧れのコートに立ち、強豪校を破って創部初のベスト8入りを果たした。

富士見高校3年・渡辺実羽香さん:
全国大会で勝つ喜びを知ったからこそ、もっとバレーを続けたいと思えたし、とにかく濃い3年間だった

バレーを生かした職業めざし進学

卒業後は2023年の全国ベスト4、岐阜協立大学に進学する。しかし、2年生で取材した時には、「活躍している選手をそばで見守ってあげたい。そういう人になりたい」と話していた。「バレーボールは高校まで」と決めていたが、気持ちが変わったようだ。

渡辺さんは「(大学で)また違ったバレーの楽しさなどに気づくことができれば、職業や自分のやりたいことにつなげて、バレーがしっかり生きた職業につけたらいいな」と、大学進学を決めた理由を話す。
おぼろげではあるがバレーの楽しさと奥深さを感じたからこそ、高校3年間で彼女の心境に変化が生まれた。

卒業式で友人と
卒業式で友人と

望む限り可能性は無限大だ。これからさらなる高みへと羽ばたいていく。
渡辺さんは「大学4年間で戦い抜ける筋力とメンタルをしっかり身に付けて、1年生から試合に出てチームに貢献できるように頑張りたい」と、新たな挑戦の目標を定める。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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