国民民主党の玉木代表は14日、共産党との選挙連携を模索している立憲民主党について、「国家の根幹に関わるところで異なる思想を持った政党と一緒にやる事は、その先に政権を共にする姿が描けない。しっかりしてください」と苦言を呈した。
玉木代表ら国民民主党の幹部が、労働組合の中央組織「連合」の芳野会長らと会談を行った後に語った。
会談後の会見に芳野氏と共に臨んだ玉木氏は、「共産党との距離感というのは、我々が思っている懸念と連合さんが思っている懸念は一致している」と強調した上で、「立憲民主党さんで守っていただければすむ話」と、立憲執行部の対応に問題があるとの認識を示した。
玉木氏はさらに「我々はいくら協力しようと思っても、国家の根幹に関わるところで異なる思想を持った政党と一緒にやるって事は、その先に政権を共にする姿が描けないから『しっかりしてください』ということを申し上げているんです」と述べ、これからも立憲の泉代表に共産党と距離を置くよう伝えていく意向を示した。
国民民主党と立憲民主党の両党を支援する立場の芳野連合会長は、「立憲民主党の皆さんとも胸襟を開いて、対話を大切にしながら、ぜひとも一丸となって戦える体制を作っていきたい」と述べ、玉木氏に立憲民主党との関係改善を呼びかけた。
ただ、玉木氏は10月、立憲民主党と共産党が選挙連携で合意したと報じられたことに反発し、セッティング済みだった立憲との会談を直前にキャンセルするなど姿勢を硬化させている。
立憲・国民両党は、ともに連合から支援される立場だが、共産党との距離感の違いが鮮明になっており、次期衆院選で連携し「一つの塊」になれるかは不透明だ。
(フジテレビ政治部 阿部博行)