19日午前3時過ぎ、埼玉・熊谷市の職業不詳・安栖達也容疑者が、栃木・上三川町の路上で、レンタカーの中に女性の遺体を放置したとして現行犯逮捕された。
女性は未成年の可能性もあるという。安栖容疑者は8年前にも、未成年者誘拐などの罪で起訴されていた。
制服姿の女性を死体遺棄
現場から中継で、山下未来リポーターがお伝えする。

車はガードレール近くで見つかった。今も白い線が残っている。現場は車の通りが少なく、人も地元の人だけ通るような、のどかな場所だ。
19日午前3時過ぎ、埼玉・熊谷市の職業不詳・安栖達也容疑者(28)は、栃木・上三川町の路上で、レンタカーの中に女性の遺体を放置した現行犯で逮捕された。

巡回中の警察官が不審な車を見つけ、後部座席に女性が倒れているのを発見した。
女性は白いブラウスの制服のようなものを着ていて、未成年の可能性があるという。また、着衣の乱れや目立った外傷はなく、頭まで布のようなものがかけられていた。

現場近くに住む人に「車通りは多いか」と聞くと、「農家の人とそんなには通らないですよ」と答えた。さらに、別の現場近くに住む人は「びっくりしてて、ちょっと受け止められない」と話した。
一方、安栖容疑者は8年前に未成年者誘拐などの罪で、起訴されていたことも新たに分かった。
警察は女性の身元確認を進めるとともに、死亡した経緯についても、安栖容疑者が知っているとみて調べている。
男は8年前に未成年者誘拐で起訴
この事件について、社会部の内橋徹デスクがお伝えする。

同じ人物が再び起こした事件と言うことだが、防ぐことはできなかったのだろうか。
安栖容疑者は、8年前に未成年者誘拐と強制わいせつの罪で起訴された。その後、2016年当時の報道によると、保護観察がついた執行猶予付きの有罪判決だった。
今回の事件で、明らかになっているのは死体遺棄の容疑だ。
ポイントとなるのは、執行猶予が明けると犯罪の予兆に気づきづらいことだ。

仮に、執行猶予期間中であれば、保護司と定期的に面会するなど、生活の様子や犯罪を犯さないかという周囲の目がある。
しかし、現在は執行猶予が明けて通常の生活を送っていたと見られ、今回そうした通常の生活の中で事件を起こしたということであれば、犯罪の予兆などに気づく機会が少なかったのかもしれない。

そうなると、防ぐ手立てはないのだろうか。
政府はこれまで、保釈中や執行猶予中の性犯罪者を対象に、GPS端末の装着義務化を検討する方針を示している。
しかし、人権上などの制約もあり、まだ法律としては定まっていない。
不審者の情報やインターネット上の不審な書き込みなどを把握して、防ぐしかないというのが現状といえる。法整備が急がれる。
(「イット!」 10月19日放送より)