「あ!あれじゃない?」「これだ!」
10日夜の東京・新橋で、外国人観光客が探していたのは…大人の社交場“スナック”だ。
店内に入り、日本語の歌詞が読めなくても、マイクを手にノリノリで歌う。
周囲が、手拍子で盛り上げる。

外国人観光客は「日本特有だと思う。世界中どこにもない文化」と話す。
日本独自のナイトカルチャー「スナック」が、今、彼らの間で、にわかに注目が集まっているという。追跡取材で、外国人に人気の理由が見えてきた。
1年足らずで予約は3倍以上
インバウンド回復とともに拡大する外国人の路上飲み。ポイ捨てなどの問題も起きている。

そうした中、10日午後7時過ぎ、東京・新橋で出会ったのは、イギリスから旅行で来日したユリィさんとウィリアムさん。
SNSで見つけたスナックツアーに参加していた。

2022年12月に始まったこのツアーは、外国人観光客を新橋などのスナックに案内するものだ。
参加者のSNSなどから人気に火がつき、予約数はスタート時に比べ、3倍以上に急成長している。
今回訪れたのは、古き良き昭和の雰囲気漂う「スナック 栗奴(くりやっこ)」。

ユリィさん:
ママさん! ハイボールください!
ママ:
わぁお!
ガイドのカンペを見ながら、日本語でお酒の注文に挑戦する。

ウィリアムさん:
ママさん、ソウリュウください。
ママ:
焼酎。
ウィリアムさん:
ショウチュウ?
店内に、明るい笑い声が響く。

ユリィさん:
カンパイ?
全員:
カンパーイ!
お酒のさかなは、ママ特製の厚揚げだ。

ウィリアムさん:
ん~。アメージング!
驚いたのは“ママ”の存在 ツアー会社が語る“4つの魅力”
スナック文化を楽しむ2人。
特に驚いたというのが、盛り上げてくれるママの存在だ。

ウィリアムさん:
イギリスではバーテンダーはいるけど、そこまでの会話は行わない。
ここでは小さい店内で“ママさん”と会話ができる。

「スナック栗奴」のママ:
(案内板に)お名前書いたりして。そういうの喜ぶでしょ?おもてなしだから。
さらにツアー会社は、その魅力について、こう語る。

オンラインスナック横丁文化株式会社・五十嵐真由子 代表取締役:
(スナックツアーの魅力は)4つの魅力があって。
お酒を楽しむ場所と、そして常連とかママとお話しするっていうことと、地域性っていうことと、そして最後はカラオケですね。

日本語の歌詞に不安があっても、楽しく歌えるように盛り上げてくれるママ。
2人とも、すっかりメロメロのご様子だ。
ウィリアムさん:
すてきなママでした。歓迎してくれて、もてなしの心があった。

ユリィさん:
ママはハグしてくれてる感じ。友だちにも勧めたい。
(「イット!」10月11日放送より)