バレーボールのFIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023は9月30日から男子大会が開幕し、日本代表(世界ランキング5位・9月29日時点)はフィンランド(同28位)との第1戦に臨む。

オリンピックの出場歴はなく、国際大会でも目立った成績を残していないフィンランド。だが、日本バレーボール界となじみがある国の一つである。
日本バレーとフィンランド 意外な関係
現役選手でいえばVリーグの東京グレートベアーズに所属する古賀太一郎や野瀬将平(2023/24シーズンはドイツリーグでプレー)がフィンランドリーグでプレーした実績がある。その東京GBを今夏から指揮するカスパー・ヴオリネン監督はフィンランド出身だ。

他にも同国きっての名プレーヤーで知られたトーマス・サムエルボ(現・男子カナダ代表監督)は現役時代に、Vリーグの豊田合成(現・ウルフドッグス名古屋)でプレーしている。
現在の代表チームは比較的年齢層が若く、今夏のヨーロッパ選手権では34歳のキャプテンでセッターのエーミ・テルバポルティ(背番号2)を除き、レギュラーの大半は20代半ばから前半。

裏を返せば伸びしろ十分といえるが、ヨーロッパ選手権は1勝しかあげられず、プール戦最下位に終わっている。
そんな中でも、身長202㎝のミドルブロッカー、20歳のアレクセイ・ジバンコフ(背番号5)は得意のブロックで相手チームの前に立ちはだかる。

また、昨シーズンはイタリア・セリエAのモンツァでプレーしたルカ・マルティッラ(背番号10)も現在20歳の若さながら、攻撃の中心に。ヨーロッパ選手権のウクライナ戦ではフルセットの末に敗れたものの、5本のブロックポイントを含む20得点をあげるなど奮闘した。
男子日本代表 初戦の注目選手は
とはいえ、全体のレベルでいえば、日本と開きがあるのは明白。
代表同士では過去27度対戦し、24勝3敗の日本としては今大会のスタートダッシュを切るためにも結果はもちろん、内容でも圧倒したいところだ。

今年は、ネーションズリーグで日本は初の銅メダルを獲得、アジア選手権で優勝し、その力を示してきた。
若きエース・髙橋藍とリベロ・山本智大による世界トップレベルのレシーブから、セッター・関田誠大が組み立て、石川祐希キャプテンを中心に多彩な攻撃を仕掛けるのが今の日本。

パリオリンピック出場権獲得への第一歩をここから踏み出す。
文/坂口功将(月刊バレーボール編集部)
今回のワールドカップバレーは、男女それぞれ世界3カ国で同時開催され、世界ランキング上位24カ国が参加。3つの予選にそれぞれ8カ国が振り分けられ、総当たり戦で各予選上位2カ国がパリ五輪への出場権を獲得できるという、重要な位置付けとなっている。
FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023
日本戦全戦をフジテレビ系独占中継!
男子大会:9月30日(土)-10月8日(日)
東京・国立代々木競技場 第一体育館にて開催