ビッグモーターを巡り、今度は強引な販売手法が明らかになった。禁煙車を希望する客に対して、ビッグモーターの担当者はなぜか喫煙車を用意。車を購入しようとした客のAさんは、喫煙車であることを知らされずに契約させられたという。

喫煙車であることを知らされずに契約させられ、「手配したのでキャンセルできません」と言われたという
喫煙車であることを知らされずに契約させられ、「手配したのでキャンセルできません」と言われたという
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Aさんは「喫煙車であることが発覚し、白紙撤回を希望しても『手配したのでキャンセルできません』とか…」と話す。Aさんは、その時の社員とのやり取りの音声を記録していた。

「納得してサインもらってるじゃないですか」

社員:
一度契約はされてるじゃないですか。

Aさん:
ただ…。

社員:
納得してもらって、サインもらってるじゃないですか。

Aさんが録音していたビッグモーター社員とのやり取り。担当者は、契約済みだと購入手続きを進めようとするが…
Aさんが録音していたビッグモーター社員とのやり取り。担当者は、契約済みだと購入手続きを進めようとするが…

担当者は、Aさんの言葉を遮るように「契約済み」だとして、購入手続きを進めようとする。Aさんは必死で食い下がった。

Aさん:
第一に禁煙車がどうかって聞いた時に、嘘をつかれたと思ってるわけですよ。禁煙車だと判断できる回答をいただいてた形だと思うんですね。

「第一に禁煙車がどうかって聞いた時に、嘘をつかれたと思ってるわけですよ」と食い下がったAさん
「第一に禁煙車がどうかって聞いた時に、嘘をつかれたと思ってるわけですよ」と食い下がったAさん

社員:
あー…そこの明確な判断がないとっていう部分ですよね。

「言質がない」と主張し続けるビッグモーターの担当者。実は、Aさんの妻はタバコの臭いで体調を崩してしまうため、禁煙車であることが購入の絶対条件だった。

禁煙車であることが購入の絶対条件だった
禁煙車であることが購入の絶対条件だった

にもかかわらず、Aさんが喫煙車を契約させられていると気づいたのは、契約後にたまたま見ていたホームページで、購入予定の車が掲載されていたからだった。

Aさん「どう見ても同じ車両が喫煙車で、走行距離などグレードの情報、ストックしている店舗名まで一緒でした」
Aさん「どう見ても同じ車両が喫煙車で、走行距離などグレードの情報、ストックしている店舗名まで一緒でした」

“会話の録音”を知ると…

Aさん:
どう見ても同じ車両が喫煙車で、写真と走行距離などグレードの情報、ストックしているビッグモーターの店舗名まで一緒でした。いろいろとこちらが問い詰めていく中で、結果的に(相手も)認めざるを得ないような。

会話の録音を知り、最終的にはキャンセルに応じたという
会話の録音を知り、最終的にはキャンセルに応じたという

喫煙車にもかかわらず、契約を盾に強引に購入を進めようとしたビッグモーター側だったが、Aさんが会話を録音していたことを知ると、最終的にはキャンセルに応じたのだという。

Aさんが担当社員に「ブラックなんでしょ?」と聞くと…。「上司からの圧力がものすごいんだろうなと感じた」
Aさんが担当社員に「ブラックなんでしょ?」と聞くと…。「上司からの圧力がものすごいんだろうなと感じた」

Aさん:
(担当社員に)ブラックなんでしょ?って話をしたところ、苦笑いしながら「実はブラックなんです」っていう話をしていたので。上司からの圧力がものすごいんだろうなとは感じました。

ビッグモーターの体質がどう改善されるかに注目が集まっている。

(「イット!」8月24日放送より)

※FNNでは「ビッグモーター不正問題」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。

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