FNNが独自に入手した、ハワイ・マウイ島の山火事の映像。火の粉や煙が迫る中、逃げ場を失った複数の住民が、海に飛び込み救助を持っている。

FNNが独自に入手したハワイ・マウイ島の山火事の映像
FNNが独自に入手したハワイ・マウイ島の山火事の映像
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波風が強い中、ピンク色のリュックのようなものを背負った人や、オレンジ色の板のようなものに集まる人の姿が確認できる。

いまだ1000人以上の安否が確認できていない
いまだ1000人以上の安否が確認できていない

いまだ1000人以上の安否確認ができておらず、大惨事となった山火事。

動画を撮影した人は“火の手がどちらからも迫っていて、海に飛び込むしかなかった”と話した。

海に飛び込んだ約20人の住民が、消防士に救助されたものの、動画の撮影者は目や手足などをやけどし、治療を受けているという。

火は時速100km近くで広がったか

海の中で10時間以上救助を待ったという漁師は…。

救助された漁師
救助された漁師

救助された漁師:
(海の中に)12時間。10~12時間(海にいた)。岸壁にしがみついていたが、オーブンのように熱かった。海にはたくさんの人がいた。

これまでに少なくとも96人の死者が確認されている
これまでに少なくとも96人の死者が確認されている

マウイ島の山火事では、これまでに96人の死亡を確認したが、犠牲者の身元の特定も進んでおらず、死者はさらに増える恐れが出ている。

過去100年間で最悪の被害となった今回の山火事。ハワイ州知事は、1分で2.6km、時速100km近くの速さで火が広がったとみられることを明らかにした。

火が時速100kmで燃え広がった可能性も…
火が時速100kmで燃え広がった可能性も…

そして、被害拡大には警報器の不備の可能性が指摘されている。

緊急事態を知らせる警報機に“不備”の可能性も

マウイ島には危険を知らせるサイレンがあるが、避難住民は“音は聞こえなかったと”言っているという。

警報器はマウイ島だけで80基設置されている
警報器はマウイ島だけで80基設置されている

現地メディアによると、ハワイ州には緊急事態を知らせる警報器は400基、マウイ島だけでも80基設置されている。しかし、ハワイ州の担当者は警報機が「発動された記録はない」と明らかにしていて、山火事の際に鳴らなかった可能性が出ている。

救助された漁師
救助された漁師

救助された漁師:
サイレンの音は聞こえなかった。ボン、ボン、ボン、あちらこちらで爆発音だ。サイレンが鳴れば、助かる人もいただろう。

山火事で家や家屋を失った住民などは、避難所での生活を余儀なくされていて、避難所には大勢の人がベッドや椅子の上で休んでいた。

被害の全容はいまだ見えず、必死の捜索が続けられている。

(「イット!」8月14日放送より)