フィリピン軍と契約した民間の輸送船が、中国の船から放水などの妨害行為を受けた。

民間の輸送船が撮影した映像には、大きな船が近づいてくる様子が映っていた。

近づいてくる船の船体には、「中国海警局」と書かれている。

船は、輸送船に放水銃を向けると放水を始めた。激しく噴き出す水が襲いかかる。

これは5日、南シナ海での出来事だ。

民間の輸送船が物資の補給などのため、南シナ海にあるフィリピンの軍事拠点に近づいたところ、中国側から放水などの妨害行為を受けたのだ。

上空から見ると、巨大な中国船が容赦なく水を浴びせる様子が確認できた。

フィリピンの輸送船は、たまらず進路を変更した。物資の一部を届けることができなかったという。

南シナ海では、2月にもフィリピンの巡視船に中国がレーザーを照射する挑発行為があったばかりだ。
フィリピン軍は国際法に違反したと非難
中国は、南シナ海のほぼすべてを自分たちのものだと主張している。

これまでにも、6つの国と地域が領有を主張しあうスプラトリー諸島では、決着が付いていないにもかかわらず、中国は岩礁を埋め立て、人工の島を建設。兵器を配備するなど、実効支配を強めている。

今回の放水について、フィリピン軍は国際法に違反したとして強く非難した。

一方、中国側は、法に基づき排除したと反論していて、対立はエスカレートしている。
(「イット!」 8月11日放送より)