夏の果実の王様「スイカ」。その縞模様を“綱”に見立てた語呂合わせから「スイカの日」とされる7月27日に、静岡や埼玉など5県の動物園で飼育されているカピバラによるスイカの早食い競争が行われた。
夏の頂上決戦“カピリンピック”
2023年で8回目を迎えた恒例の“カピリンピック”。

伊豆シャボテン動物公園(静岡県)、いしかわ動物園(石川県)、埼玉県こども自然動物公園(埼玉県)、長崎バイオパーク(長崎県)、那須どうぶつ王国(栃木県)の5園でそれぞれ選抜された“猛者”が、500グラムにカットされた皮付きのスイカを食べ切るまでの時間を競う。

静岡県の代表は6歳のオス・モミジ。カピバラは平均寿命が約10年といわれていて、モミジはまさに“脂が乗った”年頃。事実、伊豆シャボテン動物公園の群れのリーダーだ。

飼育員の飯田悠未さんはモミジについて「食いしん坊で、エサを見せると勢いよく来てくれる」と話し「優勝は狙えるかなと思う」と期待を寄せた。

一方、埼玉県からは連覇を狙うヘチマ(4歳・メス)が出場。最年長は栃木県のシュガー(11歳・メス)で、最年少は長崎県のオラ(推定2歳・オス)。石川県のシータは7歳のメスだ。
いざ戦いのとき

迎えた決戦の時。家族が見守る中、まずは甘い果肉からじっくり味わうモミジ。飯田さんによれば「お腹は相当空いているはず」とのことで好調な出足を見せる。

対するオラは後ろに置いてあった野菜に気を取られ、大きく出遅れる展開に。

そんな中、2022年度チャンピオンのヘチマは一心不乱にかぶりつき、他を寄せ付けない勢いだ。これが王者の貫禄なのか。
モミジがヘチマに食らいついていけるのか?スタッフたちも気を揉む。しかし期待とは裏腹に当人は至ってマイペース。
埼玉代表・ヘチマが連覇達成
するとヘチマが“世界新記録”となる1分29秒を叩き出しフィニッシュ。堂々の2連覇を達成した。

だが、開始から3分が経過してもモミジは“我が道”を行く。残すは皮だけだが、なかなかペースが上がらない。
モミジは6分59秒かけて、ようやく完食。オラにはかろうじて勝ったものの、出場5選手中4位と“惨敗”だった。飯田さんも「ちょっと張り切り過ぎてしまったのかもしれない、モミジも、私たちも」と苦笑いで、次回以降のリベンジを誓った。

≪カピリンピック:結果≫
1位:ヘチマ(埼玉県こども自然動物公園):1分29秒
2位:シュガー(那須どうぶつ王国) :2分26秒
3位:シータ(いしかわ動物園) :3分03秒
4位:モミジ(伊豆シャボテン動物公園) :6分59秒
5位:オラ(長崎バイオパーク) :7分12秒
“ゆるくも熱~い”戦いを制したヘチマにはそれぞれの園から地域の名産品が贈られるという。
(テレビ静岡)