2025年の大阪・関西万博で、海外のパビリオン建設が遅れている問題をめぐり、岡田万博相は14日、「現時点で開催を遅らせる考えは持っていない」と強調した。
2025年4月に開幕予定の大阪万博では、約50カ国がそれぞれ日本の建設業者と契約し、パビリオンを建設することになっているにも関わらず、大阪市への建築許可申請は、現時点で1件もなく、建設業者自体が決まっていない国が多い状況。
記者会見で、開催時期の延期の可能性を問われた岡田万博相は、「参加国と施工事業者の双方から話を聞き、建設の加速化を図っている」と説明し、「現時点で万博の開催を遅らせるとの考えは持っていない」と強調した。
岡田万博相は、建設の加速化に向けた具体的な対応として、「博覧会協会に参加国ごとの担当者を配置し、課題を明確化した上で、予算増額やデザインの簡素化によるコスト削減と工期短縮化の要請を行っている」と説明。さらに「建設実務に精通した外国語が対応可能な人材による対応窓口の設置も行っている」と述べた。
一方、複数の関係者によると、博覧会協会は、建設が間に合わない場合の“最終手段”として、建設を代行する案を提示している。
会見では、代行した場合の建設費用を日本側が負担する可能性はあるかも問われたが、岡田万博相は「海外パビリオンは、参加国が自己資金で設置することとなっている」として、費用の“肩代わり”はしない考えを示した。