日本時間11日夜に開かれる、NATO=北大西洋条約機構の首脳会談を前に、事態が大きく進展した。スウェーデンの加盟について、難色を示してきたトルコが方針を一転させ、同意したのだ。
スウェーデンのNATO加盟 首脳会談を前に大きく進展
NATOへの加盟を目指しているスウェーデンのクリステション首相は10日、難色を示してきたトルコのエルドアン大統領と会談。

なるべく早く、トルコが国内での承認手続きを進めることで同意したと発表した。

スウェーデンはこれまで、トルコの要求に応じ、テロ対策や武器輸出の再開を進めてきた。今後、トルコとハンガリーが手続きを終えると、加盟が実現する。

NATOのストルテンベルグ事務総長は「同盟国の安全保障に恩恵をもたらす」と歓迎している。
岸田首相「日NATOの協力文書発表したい」ゼレンスキ氏との会談も調整中
一方、NATO首脳会合が開かれるリトアニアに向け、羽田空港を発った岸田首相。出発に先立ち、協力文書を発表すると表明した。

岸田首相(11日午前7時前):
日本とNATOの連携協力を新たな高みに引き上げるべく、日NATOの協力文書を発表したい。
岸田首相の会合出席は2年連続で、その裏には、NATOがヨーロッパだけでなく、アジアでの中国の行動を抑える役割を果たしてほしいとの期待が見える。

政府関係者は、「NATO高官の最大の関心は、ウクライナ戦争の終結方法だが、それと同時に中国の台湾侵攻をどう抑止するかにも関心がある」と解説している。

また現地では、広島サミット以来となるウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談も調整中だ。

さらに岸田首相は、韓国の尹錫悦大統領とも会談し、福島第一原発の処理水放出について説明する予定で、政府関係者は、「首脳同士で良いやりとりができれば」と期待をのぞかせている。
(「Live News days」7月11日放送より)
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