新型コロナウイルスの影響で収入が減った町民のために佐賀・吉野ヶ里町が民間企業と一緒に、町民が働く環境作りをしている。

参加した町民女性:
全体的に主人の収入も落ちているから。少しでも足しになってありがたい

町役場と企業が協力して仕事を提供

佐賀・吉野ヶ里町にある東脊振健康福祉センター「きらら館」。

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6月4日、吉野ヶ里町内に配布される布マスクの検品、梱包の作業が行われた。そこには一般の町民の姿も…

この取り組みは、吉野ヶ里町が布マスクを町民に配布する事業を民間企業に委託、その民間企業が町民にマスクの仕分けや梱包を依頼するという、町と企業が一緒になって町民の働く環境づくりをするもの。

吉野ヶ里町に住む中島祐介さん(42)は、福岡県で海外出張などの手配をする旅行会社に勤めている。
2020年は新型コロナの影響で海外に行く人が減り、収入は普段の6割になった。
新聞を見て仕事を知り、応募した。

中島さんは、5人家族で夫婦共働き。
仕事は会場だけでなく、資材を持ち帰って自宅でもできるため、自分のペースでできる家での作業を選んだ。

中島祐介さん:
これが5枚ですね。これを40袋作るようになっている

作業は布マスク200枚を5枚1組に分け、検品・梱包して報酬2万円。

中島祐介さん:
今回のマスクの報酬も生活費の足しになればと思って応募した

新型コロナウイルスの感染拡大で、町民から町に多く寄せられたのが、収入に対する不安の声。
そこで吉野ヶ里町が考えたのが「働く環境作り」。

吉野ヶ里町まち未来課・古川義信さん:
収入が減って、生活が今後不安といった話をいただいていたので、給付といったやり方よりも働く場を作るといったところでスタートした

作業報酬は即日手渡しで

委託先の企業が開いた布マスクの検品・梱包の作業会は、4日間に分かれて開かれ、合わせて175人が参加。
早くお金が行き渡ってほしいという吉野ヶ里町の要望で、作業が終わった人にはその場で作業代が支払われていた。

参加した女性:
仕事も少し減ったので、本当にありがたい。(この取り組みを)知らない人もたくさん町内にいるので、(雇用の)人数増やしたりとかしてもらえたら助かる人も多いと思う

参加した男子学生:
地元でこういう仕事が見つかったので、参加しようと思った。ありがたいです

この事業の委託先、タイムカプセル株式会社にると、募集は1週間もせずに埋まったという。

布マスク配布事業の委託先 タイムカプセル株式会社・相澤謙一郎代表:
町役場の皆さんと取り組むことで、安心して仕事ができることは非常に助かっている。

吉野ヶ里町の企業と一体になった働く環境作り。
新しい町民支援の形になりそう。

(サガテレビ)

サガテレビ
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