福岡市唯一の大衆劇場…さまざまな対策で再開

緊急事態宣言解除を受け、さまざまな施設の再開が進んでいる。
福岡市唯一の大衆劇場もさまざまな対策を行い、再開に踏み切った。その取り組みの舞台裏とは…

福岡市博多区にある大衆劇場「博多新劇座」。
4月14日から休演していたが、緊急事態宣言の解除を受け、5月20日に再開した。

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来場客:
めちゃ楽しかったです

来場客:
元気をもらいました

来場客:
不安はたくさんありましたけど、ルールを皆さんが守られていて、劇場がしっかり対応しているので、とてもうれしかったです

博多新劇座支配人・安東孝幸さん:
大衆演劇場なので、距離が近いことが売りなので、開ける以上はきっちり安心して見てもらえるように、お客さんが密にならないような対策をできる限り取っています

200ほどある席数を半分に減らし、清掃や消毒を徹底。開場する際の混雑を減らすため、整理券を事前に配布。
また、入場時にはマスクの着用や検温、手指の消毒を行うなど、お客さんへの協力も求めている。

さらに…

館内放送:
ただいまより、場内換気のため30分ほど休憩頂戴いたしまして…

換気はもちろん、トイレでの密を避けるため、休憩時間の長さにも配慮している。

しかし…

博多新劇座支配人・安東孝幸さん:
大衆演劇の売りになっている、客席に役者さんが下りてきてアピールしたり、踊ったり、お帰りになる際にはお見送り…「ありがとうございました、またお願いします!」って話をして帰っていただく。これが一切できない。役者さんにも我慢していただいて、舞台の上からさようならということでやっていただいています

代わりに、写真撮影ができる時間を特別に設けて対応している。

役者たちも苦悩「いつもとは全然違う」

一方、演じる側・役者たちの苦悩もあるもよう。

都劇団・都若丸座長:
いつもとは全然違うので、客席も顔の大半がマスクで隠れてますから。笑顔とか、お客さんの表情を見ながらやっていくのが生の舞台の良さなんですけど

例年だと、立ち見が出るほど人気の5月公演。席数を半分以上減らした2020年だが、他県からのお客さんを断っていることもあり、7割程度の集客にとどまっている。

博多新劇座支配人・安東孝幸さん:
来てくださいとお願いしていたものが、来ないでくださいと言わないといけない。詰めて座ってくださいと言っていたものが、詰めないで、座らないで、距離をあけて…全然変わっちゃいました

支配人「楽しく、ルールを守って」

1カ月以上続いた休演中は、劇場の会員に手作りマスクを送るなど、お客さんとのつながりも続けてきた。

そして、緊急事態宣言の解除。
すぐに再開することは可能だったが、万全を期し、1週間ほどしての再開という運びになった。

博多新劇座・安東孝幸支配人:
来た以上は、楽しんで帰っていただきたい。萎縮して周りに気を遣うのは本来の観劇の姿ではないので、やっぱり楽しく、ただルールを守って、めいっぱい楽しんで帰ってもらいたいと思います

役者と観客の距離が近く、子どもからお年寄りまで幅広い世代に愛される大衆演劇。
市内唯一の劇場は、新たな形を模索しながら、きょうも営業を続けている。

(テレビ西日本)