2010年に設置した木製の防護柵壊れ…

世界遺産の観光名所で死亡事故が起きた。亡くなったのはツアーの女性客で、もたれかかった木製の柵が壊れ川に転落したとみられている。

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観光地として人気の島根県大田市にある世界遺産「石見銀山遺跡」で、観光客の女性が川に転落し、死亡する事故が起きた。

木製の柵に女性がもたれかかったところ、3本あった柱の中央と左端の2本が折れたという。

3本あった柱の中央と左端の柱が根こそぎ折れている
3本あった柱の中央と左端の柱が根こそぎ折れている

3月8日午後3時40分頃、愛知県北名古屋市から観光に訪れていた田上やすえさん(68)が、石見銀山遺跡付近を流れる川に転落。

田上さんは木製の防護柵にもたれかかったところ、腐食していた柵が折れ、約4メートル下を流れる川に落ちた。

その後、病院に搬送されたが約3時間後に死亡が確認された。

事故が起きた石見銀山遺跡は2007年に世界遺産に登録され、2008年のピーク時には約80万人が訪れた人気の観光地。

近くで飲食店を営む人からは、事故による観光客への影響に不安の声があがっている。

近くのお店の人
もしかしたら、人によっては危険な箇所があるんじゃないかと思われているのは、ちょっと懸念材料かなと…

なぜ事故は起きたのだろうか?

2年前腐食を確認、コーンで注意喚起していたが…

大田市の担当者は次のように説明する。

大田市役所・建設部土木課 青戸将典課長
一応コーンで注意喚起をして、ここは危険だよと注意喚起ということでございますので、入ろうと思えば入れますし、無理やり寄りかかろうと思えば、寄りかかれるものだと思っております

壊れた防護柵は高さ約1メートル。2010年に市が転落防止のために設置したものだ。

市は2021年4月に腐食していることを確認し、柵の前に赤いコーンを置いて注意喚起していたと言うが、2年近く補修は行われてこなかった

来年度中に補修される予定だったが、その前に事故は起きてしまった。

今回の事故を受けて大田市は早急に対応したいとしている。

(イット! 3月9日放送より)