新たに売り出されたタワーマンション。最高価格の3億5000万円はすでに売却済みだ。建設されたのは北海道の札幌市ではなく、地方都市の旭川市だ。驚きの価格が設定された背景を取材した。

“3億5000万円”でも既に売却済み
JR旭川駅前で建設が進む「プレミスト旭川ザ・タワー」。

地上25階。1LDKから4LDKあわせて151戸を備えている。
モデルルームに入ってみると…広々としたリビングルーム。

道北エリアで最も高い建物となるこちらのマンション。
大きな窓からは、大雪山などの山々が望める。
その最上階の部屋の価格はなんと…
大和ハウス工業 藤岡 弘樹 課長:
3億5000万円です

4LDKで156平方メートルあまりの部屋、驚きの値段だ。
札幌市でもなかなかないが、実はすでに売れてしまったという。
大和ハウス工業 藤岡 弘樹 課長:
旭川初となる本格的なタワーマンション。発売前から高い評価を得てきました。3億5000万円は決してチャレンジではありません

旭川エリアではこれまでにも、会社経営者などから「これまでなかった高級マンションを建ててほしい」という声が上がっていた。

エリア唯一という希少性から、これまで上層階40戸が売り出されたが、最高価格の部屋を含む9割が売却済みだという。

地元の人たちは…。
旭川市民:
驚きます。旭川市の人で買う人いるのかなと思います
旭川市民:
(タワーマンション)で旭川市の活性化につながればいいと思います。
「プレミスト旭川ザ・タワー」は、2025年2月に完成予定だ。

不動産の専門家に話を聞いてみると…
北海道不動産鑑定士協会の斉藤武也さんは、地方都市の旭川にこれだけの需要があったことに驚いたという。
富裕層のニーズが掘り起こされ、完売すれば、他の地方都市にもタワーマンションが建設され“街の活性化”につながる可能性を指摘する。
一方、インフォメーション・システム・キャビンの志田真郷さんは、資材高騰や金利の引き上げなどにより、今後タワーマンションの売れ行きに陰りが見える可能性を指摘しつつも、地方都市への経済効果は期待される、としている。
(北海道文化放送)