74歳の元占い師の男らが、10代の女性を洗脳した上で、性的暴行をした疑いで再逮捕された。大勢の女性と同居する、事実上の”一夫多妻生活”を送っている男。今回も「宇宙人」を話題にして、女性を洗脳していたという。
「よく当たる占い師がいる」
準強制性交の疑いで再逮捕されたのは、東京・大和市の元占い師・渋谷博仁容疑者(74)と元妻の千秋容疑者(43)。去年9月、占いなどと称して、10代の知人女性A子を自宅に誘い込み、洗脳した上で、わいせつな行為をした疑いがもたれている。

2人は、去年12月にも、別の10代の知人女性B子を、占いと称して、自宅に誘い込み、性的暴行をしようとした疑いですでに逮捕されている。
被害者の女性2人は、いずれも、千秋容疑者のアルバイト先の関係者。「よく当たる占い師がいるので見てもらった方がいい」などと言って、自宅に連れて行き、渋谷容疑者が、洗脳した上で、犯行に及んでいたとみられている。
”洗脳”文言は「宇宙人」
洗脳の文言は2人とも”宇宙人”だった。A子に対して渋谷容疑者は、「人間は18歳から20歳くらいに、宇宙人に工場に連れて行かれて、肉を削ぎ取られ、食べられたり、偽の自分になってコピーの人間ができる。助かりたいなら性交するしかない」などと洗脳していたとされる。

B子についても「あなたは近々死ぬよ」「宇宙人に連れ去られて、皮をはがれて食べられる」「死を回避するには私と性交するしかない」などと迫っていたという。これらの話を信じ込ませるため、2人とも、UFOや宇宙人に関する映像を、長時間、見せられていたそうだ。
さらに2人とも、「助けられなくなるから、警察に言ってはいけない」などと口止めをされていたという。B子に対する犯行は未遂に終わったものの、A子は、複数回、渋谷容疑者宅を訪問し、実際に性的被害に遭っていたという。
”一夫多妻”男として過去にも
渋谷容疑者は、大勢の女性と同居する、事実上の”一夫多妻生活”を送っていた2006年、その集団生活に、女性を無理やり引き込もうとして、逮捕・起訴。執行猶予付きの有罪判決を受けていた。

当時も、「君はミンチにされる。殺される。それを避けるためには、同居しなさい」などと、洗脳するような文言で、被害者の女性を脅迫していたという。また、東大和市の自宅では、その際も、10人前後の女性と同居していた。
調べによると、渋谷容疑者は、現在も、40代~70代の女性9人と同居。このうちの1人が千秋容疑者だという。同居する9人全員と、かつて結婚していて、いずれも現在は「元妻」。千秋容疑者については、2003年12月15日に結婚。その日のうちに離婚し「元妻」となっている。

ところが、この9人全員が、”渋谷姓”を名乗っているそうだ。自宅には、元妻9人の他に、子どもが3人同居。合わせて13人で暮らしているという。一夫多妻生活が、継続していたことになる。
他の被害者も捜査へ
1回目の逮捕の際、調べに対して渋谷容疑者は、「被害者が自宅に来て、UFOのことなどを話したことは間違いないが、私と性交しないと助からないとは言っていない」と容疑を否認していた。

千秋容疑者は、「被害者が家に来たことは間違いないが、この件に関しては何も話すことがないので黙秘します」と話していたという。警視庁は、他にも、同じような被害に遭った女性がいないか余罪を調べている。