2022年に愛知県で起きた、日産「スカイラインGT−R」が盗まれた事件で、容疑者の逮捕につなげたのは、車好きの男性のファインプレーだった。

多くの人に憧れの車だったGT−R…約30年近い型落ちでも価格は高騰中

2月8日、愛知県警中川署で行われたのは、報奨金の贈呈式。県内に住む30代の男性に、報奨金10万円が贈られた。

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通報した男性:
(通報した)朝にSNSで「車が盗難されてしまったので、何か情報があったら下さい」というのを見まして、ちょっと気にかけてはいたんですけども、たまたま似た車を見まして

2022年10月、名古屋市中川区のコインパーキングに停まっていたスカイラインGT−Rを偶然見つけた男性。

ある違和感を覚えて警察に通報したところ、小牧市内で盗まれた盗難車であることが発覚し、窃盗グループとみられる男2人の逮捕につながった。

通報した男性:
びっくり。ここまですごいことになるとは思っていなかったので。通報が逮捕につながったのはうれしいなと思いました

警察の捜査に大きく貢献したが、男性が車を見ただけで盗難車とわかったのには理由があった。

通報した男性:
本来3ナンバーの車なんですけども、付いていたのが5ナンバーのもので

排気量2000CCを超えるGT−Rは、通常3から始まる3ナンバーだが、盗まれたGT−Rは5ナンバー。車好きの男性は一目で偽造ナンバーと気付いたと言う。

通報した男性:
まさかなと思いつつも、近づいて見に行ったらナンバーがおかしいと気付きまして。車が好きで気付きました

車好きの災難を、車好きの男性が救った事件。しかし、今回盗まれたGT−Rは約30年落ちの1994年式だった。なぜGT−Rが狙われたのか、年式の古いGT−Rを扱う清須市内の販売店を訪ねた。

販売店「シェルエンジニアリング」の社長:
この車は平成3年式のR32型GT-Rになります

R32型GT−R、被害に遭った車と同じ車種だ。どれぐらいの価格で取引されているのか尋ねた。

販売店の社長:
32型に関しては15年ぐらい前ですと、90万円台ぐらいの車もたくさんありました。現状ですと400〜500万円という値段がついています

1000万円を超える価格で取引されることもあると言う。なぜ30年近くも型落ちの車が、高値で取引されているのか。

販売店の社長:
廃車になっていたり盗難に遭っていたりで数が減っている。海外に流れていっているので、相場が上がっているのが現状です

高い走行性能を持つことで発売された約30年前から、多くの人にとって憧れの車だったGT−R。特に90年代前半を中心に販売された32型の人気が高いが、年式が古いため、市場に出回る数は年々減少している。

希少価値だけでなく、需要も高まっていることが高値につながっている。

販売店の社長:
(購入するのは)40〜60歳くらいのお客さまが多いですね。若い時に乗れなかった方が、金銭的にも余裕が出て購入される

価格の高騰もあり、愛知県内では2022年の1年間で23件もの「GT−R盗」の被害が発生していて、警察は注意を呼び掛けている。

(東海テレビ)

東海テレビ
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