J2の静岡県勢3チームが2023年シーズンの開幕にむけて、鹿児島キャンプを行った。清水エスパルスとジュビロ磐田、それに藤枝MYFCの3チームだ。一年でのJ1復帰や昇格したステージでの定着など、それぞれの目標に向けたトレーニングを取材した。
磐田は新監督 戦術の理解を

W杯カタール大会で日本代表のコーチを務めた横内昭展新監督のもと、1月22日に鹿児島入りしたジュビロ磐田。
キャンプ中日を迎えた28日は、同じJ2で戦う大分トリニータとの練習試合に臨んだ。

試合では昨シーズン加入の静岡学園出身の古川が、切れ味の良いドリブルで好調をアピール。
さらにゴール前クロスにあわせて飛び込んだのは金子。闘志あふれるプレーを見せると、司令塔の山田も絶妙なスルーパス。

中心選手が順調な仕上がりを見せたジュビロ。
試合にこそ敗れたものの、手応えをにじませていた。

磐田・金子翔太選手:
いま3チームに分かれていますけど、全部ミックスしていろんな選手とチェンジしながら毎試合やっている。お互いの特長、立ち位置、お互いの良さ、お互いのウィークなところ(弱点)を埋め合わせながらやっている段階で、新しい発見もあった

磐田・遠藤保仁選手:
(キャンプが身体的に)きついのは当然のこと。その中でクオリティーと戦術の理解度を高めながら、楽しくできていると思う
清水は「ボールを保持するサッカー」

一方、1月26日に鹿児島入りした清水エスパルス。

今シーズン、リカルド監督が掲げるのは「パスを回しボールを持ち続けるサッカー」だ。
この日のトレーニングでは、昨シーズンの失点数がリーグ ワースト3位と、課題の守備から攻撃への切り替えを中心に確認していた。

山原・松岡など今季も活躍が期待される選手が存在感を見せる中で、9年ぶりの復帰の吉田など新戦力も好調で、激しいレギュラー争いを繰り広げている。

さらにキャプテンにはDFの鈴木義宜が就任、まずは守備を立て直し、1年でのJ1復帰を誓っていた。
清水・鈴木義宜選手:
責任をしっかりと果たすのがプロサッカー選手だと思うし、自分ができることを最大限に表現していきたい

清水・山原怜音選手:
競争に勝って自分が試合に出るために、自分の特徴をだしていくつもりです
「他チームを上回るコンディションで」

J2昇格をはたし、初めて鹿児島でキャンプをおこなった藤枝MYFC。
29日は到着からわずか2時間ほどで、さっそくトレーニングを始めた。

ジョギングやボール回しといったウォーミングアップを行った後、昨シーズンのキャプテン・杉田やエース横山を中心に、ミニゲームで精力的に汗を流していた。

藤枝・杉田真彦選手:
楽しかったですし、天然芝で練習ができるのは本当に幸せなことだと思いました。今までずっとJ2を戦ってきたチームとは同じスタートではないと思っているので、自分たちはその上のコンディションで開幕からいけたらいい
2月18日の開幕にむけ、チームは目指すそれぞれの戦術をさらに浸透させていく。
Jキャンプ地はどこが人気?
静岡県勢3チームを含めJリーグの計11チームが鹿児島でキャンプをしていて、韓国のKリーグ2チームを含めると13チームが集まっている。

Jリーグのキャンプ地を多い順にまとめた。
1位が宮崎県17チーム、2位が沖縄県16チーム、3位が鹿児島県11チーム、4位が地元(ホーム)9チーム、5位が静岡県8チームだ。
上位にあがっている場所で共通するのが、温暖な気候だ。さらに多くのチームが集まることで、練習試合が組みやすいというメリットもある。
清水エスパルスとジュビロ磐田は鹿児島キャンプ最終日の2月4日に、静岡ダービーとなる練習試合を行う。藤枝MYFCは6日まで鹿児島でキャンプを続ける予定だ。
(テレビ静岡)