今季最強寒波の襲来により、水道管の凍結などが各地で相次いだ。夏に豪雨被害に見舞われた新潟県村上市の仮設住宅でも水道管が凍結。避難生活を過ごす住民も、その復旧作業に追われた。
仮設住宅で水道管凍結… 住民の助け合いで復旧へ
松本富雄さん:
こっちがお湯で、こっちが水。全然出ない。タンクに汲んできた水で洗っている

こう肩を落としていたのは、松本富雄さん(68)。

杉山萌奈アナウンサー:
こちらには、大雨の被害を受けた小岩内地区の皆さんが避難している仮設住宅があるのですが、水道管がむき出しの状態のため、凍結してしまったということです

松本さんなど、仮設住宅には2022年8月の豪雨被害を受け、いまだ避難指示が解除されていない村上市小岩内地区の33世帯が暮らしている。

1月26日午前、仮設住宅に行くと、雪が降りしきる中、住民たちが凍結した水道管をドライヤーで温めたり、お湯をかけたりして復旧作業に追われていた。

ほとんどの住宅で、3日前から水が出ない事態になってしまったという。松本さんは毎朝、避難指示の出ている小岩内地区の自宅から水を運び洗い物やトイレなどに使用していた。

仮設住宅で暮らす 高野政司さん:
今、ドライヤーで温めている。もどかしいけど
(Q.温めてどのぐらい?)
高野政司さん:
30分ぐらいかな。3日、風呂に入っていないから、早く温かい風呂に入りたい

住民の多くは高齢者のため、高野政司さんが中心となって一軒一軒を回り、凍った水道管を温めるなど解凍作業に当たっていた。
松本富雄さん:
建物は北海道仕様だけど…
松本富雄さん:
工事がね。これぐらいでは、普通は凍らないんだけどね
水が出なくなっていた松本さんも作業に加わることに。すると…

復旧作業をする人:
出た、出た。おめでとう

急いで家に戻ると…
松本富雄さん:
出ている。あぁ、よかった

3日ぶりに蛇口から水が!温かいお湯も出たことに、安堵の表情を浮かべる。ただ、喜んだのも束の間。
松本富雄さん:
次を待っている人もいるので、次のほうに行きます

この日は夕方まで作業が続いた。今後も寒い日は続く予想で、仮設住宅で暮らす住民の不安はまだ解消されない。
水道管凍結で「お湯」が出ず… 凍結防ぐには?
県内各地で相次いだ水道管の凍結は、新潟市の住宅でも。
飛田厚史アナウンサー:
お湯が出るはずですが、冷たいままです

お湯が使えない事態に。メーカーによると、寒さで給湯器につながる水道管が凍結したことが原因とみられるという。

飛田厚史アナウンサー:
画面には、雪だるまのマークが表示されています

凍結防止のためにも、夜間は浴槽内の「循環アダプタ」と呼ばれる丸い部品が浸かる程度まで湯を残しておくことが重要だ。

今回の寒波は水道管凍結への備えについて考えさせられる機会となった。
(NST新潟総合テレビ)