東京都は週明けからステップ2へ

東京都は、週明けから休業要請緩和の対象を広げるステップ2へ。
一方で、29日、新たに22人の感染が確認されるなど、第2波への警戒感が高まっている。

緊急事態宣言が解除されて、最初の金曜日の夜を迎えた東京。
午後9時すぎの東京・銀座のコリドー街は、3週間前に比べて、通りに明かりが戻っていた。
店も午後10時まで営業可能ということで、通りも人がたくさん歩いていた。
飲食店の営業時間が午後10時までに延長され、夜の街に人が戻り始めていた。

銀座道しるべ・横井稔史店長:
きょうは5組くらい予約いただいている。
来店客数は増えている。今週の土日あたりは結構な人通りになるのではないかと。

 

こうした中、29日、小池知事は

東京都・小池知事:
専門家からも感染状況の把握が難しい状況には、この点至ってないと。
さらに、重症患者、入院患者ともに減少傾向にあること、医療提供体制も十分確保できているということ。
6月1日の午前0時をもって、ステップ1からステップ2へ移行することを決定した。

現在、ステップ1の休業要請の緩和を6月1日からステップ2に進めると表明。
これにより、劇場や映画館などのほか、新たにスポーツジムも再開が可能となる。

29日、一足先に再オープンしたクライミングジム Rhino & Bird・藤枝隆介さんは、

クライミングジム Rhino & Bird・藤枝隆介さん:
家賃やスタッフの人件費もいつ払えなくなるかと心配しながら日々過ごしてきた。
ジムの来場者数を人数制限して、密にならないような工夫をする。

一方、都内では29日、新たに22人の新型コロナウイルス感染者が確認された。
2桁の感染者は、4日連続。
20人を超えたのは、5月14日以来。

この数字に街では、

30代男性:
絶対気が緩むと、北九州でも増えているので、また同じような感じで、東京は特に人口が多いからなるとは思っている

40代男性:
心配ですね。せっかく落ち着いてきたところに増えてくると、家族も大変だし、仕事も大変。

30代女性:
また増えると思う。氷山の一角。

客足の復活に期待を寄せていた居酒屋の店長も不安をにじませる。

銀座道しるべ・横井稔史店長:
第2波来ないでいてもらいたいと思うが、また4月以降のああいう状態になってしまうと、かなり厳しい。

東京都が休業要請などの緩和を検討する基準としている7つの項目。

もし、基準を上回った場合は、総合的に判断して東京アラートを発動し、警戒を呼びかけるとしている。
ただし、例外規定として、直近1週間の感染者数が1日平均10人以下の場合は、基準を超えても参考値にできるとしている。
29日、新規感染者が20人を超えたため、この例外規定も適用されなくなった。

 

しかし、東京アラートが発動された場合、赤くライトアップされるレインボーブリッジは29日夜も7色のレインボーカラー。
東京アラートは、発動されなかった。

例外規定が適用されないにもかかわらず、なぜ、東京アラートを発動しなかったのか。
29日午後11時すぎ、小池知事は

東京都・小池知事:
例えば陽性者数が、きょうは22人で(基準を)超えている。
一方で、全体をならして見てみると、日々のみならず見ていく必要がある。
ただ決してこれからも安心かというと、そうではない。
数字が上がってくると「東京アラート」という形で警告を出す必要が出てくる。
それらについても専門家の皆さんの判断を仰ぎながら考えていきたい。

休業要請緩和と東京アラートの基準は?

内田嶺衣奈キャスター:
東京都は、新型コロナウイルスの感染者が増える中、休業要請をステップ2へ移行する方針を固めました。

安宅晃樹キャスター:
東京都は、休業要請緩和の基準として、新規陽性者数や感染経路不明者など、この指標となる7つの項目を設けています。

中でも具体的数値が出ている3つ
①「新規陽性者数」②「感染経路不明」③「陽性者増加比」について見ていくと、

①新規陽性者数は、1週間の平均で1日20人未満が基準のところ、29日は11.7人ということで、基準を下回っています。

しかし、②感染経路不明者については、緩和基準50%未満となっているが、29日は54.9%と基準を上回りました。

さらに、③直近の1週間とその前の1週間の感染者数を比べた増加比も、基準の1に対して29日は1.55となっています。

このように、2つの項目で基準を上回っている中で休業要請をステップ2へと緩和しても大丈夫なのか?
これについて、都の関係者によると、現状やはり感染の増加傾向は見られるものの、現在の医療提供体制や、そして、経済への影響を考えると、ステップ2への移行は可能であるという意見を専門家からいただいているということです。

また、7つの項目がありますが、これは休業要請緩和の基準だけでなく、都民に警戒を呼びかける東京アラートの基準にもなっています。
29日は、2つの項目で基準を超えているが発動されませんでした。
なぜかというと、東京都は、基準を超える項目がこのようにあったとしても、そのほかの複数の指標を総合的に勘案して警戒を呼びかける状況ではないと判断したということです。

日本人に求められる変革とは? 第2波へ高まる警戒

内田嶺衣奈キャスター:
このように東京都は感染者が増加傾向にある中でステップ2への移行となりそうです。
どのように受け止めていらっしゃいますか。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
思った以上に感染者がまた早く戻ってきたなという感じですね。
先に仮に進むにしても依然としてかなり警戒心を持って臨む必要があるなというふうに思います。

内田嶺衣奈キャスター:
そしてこれから先は第2波さらには、第3波が来るかもしれないという中で、私たちはどのような対応策をとっていったらいいんでしょうか。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
鍵を握るのは私たちの安全に対する意識だと思うのです。

興味深いデータをご紹介したいと思うのです。
これは私どもデロイトトーマツグループが全世界15ヵ国を対象に、このコロナの状況下においての消費者の意識調査をやった結果なんです。
こちらちょうど2週間前、5月中旬の状況なんですけれども、世界の平均とかアメリカに比べて日本は非常に割合が低いんです。

つまり店舗とか飛行機を使ったり乗ることに対して非常に不安視している。
慎重だという意見が非常に根強いんです。
裏返すとそれだけ日本というのは安全に対する意識というのは慎重なぐらい高いということが見て取れると思うんです。
これはまさに自粛の期間において、他の国に比べて感染者数を相対的に抑えることができたというふうに言われてますけれども、私はこの背景には日本の安全に対する高い意識というものがかなり大きな影響を及ぼしている。
これはむしろプラスというふうに考える必要があるのではないかなと思うんですね。
ただ一方でこれから経済活動再開して消費を再開していくと、外でいろんな消費をすることに対して慎重になる。
これがネックになりかねないので、ここをどう乗り越えるか新しい課題でもあるというふうに思いますね。

内田嶺衣奈キャスター:
確かに安全面への高い意識を持ち続けながら経済の回復もというふうに両方を目指すとなると、なかなか難しい部分もありますよね。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
私は先が長い話ですから、こういった方向をぜひ目指したいというふうに考えます。

「日本らしい両立」ということなんですね。

これはまさに先ほどお話したように、日本が持っている特有の安全に対する高い意識を今後も再発防止のためには変える必要がない、持ち続けるものだと思うんですね。
むしろ私が変えるべきは、経済のあり方だと思うんです。
安全に対する高い需要に応えられるだけの供給、新しい技術とかサービスをいかに生み出していけるかどうか。
ここに私は両立のカギがあると思うのです。

最近リモートであるとか、非接触型とか、空気をきれいにする新しい技術だとか、いろんなもろもろの新しい技術。
日本の安全意識が高いがゆえに生み出されているような新しい技術とかサービス。
これによって経済を発展させていく。
こんな新しい両立の道を探るべきではないかなというふうに思いますね。

内田嶺衣奈キャスター:
感染者数が再び増加傾向にある中でのステップ2への移行はさらに感染が広がらないかという心配の面もありますが、良い面での日本人らしい慎重さというのは残しつつ、ウィズコロナの中での経済の回復を目指していきたいです。

(「Live News α」5月29日放送分)