高知・室戸市にある廃校を改修してできた水族館で、宿泊イベントが開催された。メインイベントは「魚をさばくこと」。本当の学校では体験できない“1泊2日”を取材した。
中学生12人が廃校水族館で宿泊体験
1月14日、むろと廃校水族館を訪れたのは、水族館に1泊するという世にも珍しいイベントに応募した高知県内の中学生12人。

まず生徒たちが学んだのが「包丁研ぎ」だ。というのも、今回の宿泊体験のメインイベントは「魚をさばくこと」だった。

Q.包丁研ぐのは初めて
中学1年生:
はい。思っていたより疲れる

ピッカピカに研いだ土佐打ち刃物で早速、水族館で飼育している魚のエサにする魚をさばいていく。

スタッフ:
ここに背骨があるでしょ? この背骨から骨が生えているでしょ? そこの上と下を切るから

魚の体の仕組みを学んで挑戦した初めての三枚おろしは…
スタッフ:
(刃を入れるのが)上すぎると骨にいっぱい身が残ってしまうから、刺し身にしたらもったいない

でも、ナイスチャレンジだ!
ボラが水槽から飛び出すハプニングも
イセエビが活発に動き始めた夜。生徒たちは、水槽の横に敷いた寝袋で就寝する。

中学1年生:
なんかすごい。水槽の横で寝られて、目を開けたら魚がおるって楽しい

カメラマン:
もしかしたら(魚が)飛んでくるかも
中学1年生:
飛んでくるのがおもしろいなと思って来たので

カメラマンがインタビューをしていると、本当にボラが水槽から飛び出した。
中学生:
待って! おるやん!

水族館ならではのハプニングも、しっかり楽しんだようだ。
大敷網の水揚げを見学 新鮮な魚の味に感動
翌朝は、近くの漁港で大敷網の水揚げを見学した。

持ち帰った大きなハマチは、プロの料理人にさばいて柵にしてもらい、生徒が刺し身に切り分けていった。サワラの三枚おろしに挑戦する生徒の姿もあった。

自分たちで料理した魚の味は?
中学生:
めっちゃおいしいです
生徒たちは、朝どれ・さばきたての新鮮な魚の味に感動した様子だった。

中学2年・岡本利央さん:
魚をさばくにもいろんな方法があって、工夫があって、どうやったらおいしく調理できるのか。いろいろあると思った
Q.魚の三枚おろしについて
むろと廃校水族館・若月元樹館長:
高知の子だから少しはできるのかなと思ったが、そうでもなかったのが意外だった。これから彼らが、魚屋さんとか料理屋さんで職人の技を見て「すごいな」と感心してもらえたりするといいのかな

学校では体験できない、魚づくめの1泊2日だった。
(高知さんさんテレビ)