ステージには虎・ヘリコプター・鯨!
家に居ながらライブに参加…人との接触を極力避ける新型コロナ時代ならではの新たなエンターテインメントとは?
ステージ上を虎が走り回り…

メンバーの頭上には巨大なヘリコプターや鯨が現れる…

最新デジタル技術を駆使した音楽ライブを仕掛けた会社が提示する今の時代ならではのエンターテインメントのあり方を取材した。

このオンライン専用ライブを手掛けたのは韓国のSM ENTERTAINMENTだ。
SM ENTERTAINMENT GROUP キム・ヨンミン総括社長:
世界中のファンが同時に視聴もしくは見ることができるオンライン専用のライブがあってもおかしくないのではないかというところから企画が始まっていました

世界初オンライン専用「Beyond LIVE」の特徴
5月24日に行われた韓国のアーティスト「東方神起」のライブでは、ステージ全面に映し出される色鮮やかなグラフィック映像が印象的だ。画面手前には赤いペンライトのようなものも見えるが、実は無観客で生配信されたオンラインライブ。ペンライトも合成だ。

これは4月末から始まった世界初のオンライン専用ライブ「Beyond LIVE」サービス。
AR(拡張現実)などの最新技術を使ったダイナミックな演出が見所で、事前にアプリでチケットを購入し、公演時間に画面を立ち上げれば視聴が可能となっている。

「Beyond LIVE」の第一弾として4月に登場したのは、韓国の人気グループ「SuperM」。
SuperMは昨年10月に全米デビュー。アジアのアーティストとして初めて全米ビルボードでデビューアルバムが初登場1位となった。

このオンラインライブは世界109カ国で7万5000人が同時に視聴し、リアルタイムでコミュニケーションがとれるトークライブでは各国のファンが家に居ながらメンバーと直接会話を楽しんだ。
ファン:(英語)
みんなが元気で良かった!
SuperMメンバー:(英語)
あなたも体調には気をつけてね!

SM ENTERTAINMENTはBoAや少女時代などこれまで多くのスターを世に送り出してきた。
実はこのタイミングでオンライン専用ライブを始めたのにはある理由が…

SM ENTERTAINMENT GROUP キム・ヨンミン総括社長:
今回の世界的なコロナウイルスの問題が、サービスのスタートを少し早くこの段階で始めたきっかけになりました
新型コロナウイルスの影響でライブの中止や延期が相次ぐ中、急遽予定を早めて開始したという。収束への道筋がなかなか見通せない中、そこに今だからこそできる新たな可能性を見いだした。
日韓両国で一緒にできることも楽しみ
SM ENTERTAINMENT GROUP キム・ヨンミン総括社長:
非対面コンテンツがどうなるかということを見せてくれたものがあまりなかった中、観客の皆さまがいらっしゃらないということを逆に考えるとカメラを無限大に置ける場所がある。そして実際に現場にいられないわけですから皆さまに同時に何らかの形でチャット、コミュニケーションができるのはどうかなと…

人と人との接触を極力避ける非対面の中から生まれた新たなエンターテインメント。今後の展望については・・・
SM ENTERTAINMENT GROUP キム・ヨンミン総括社長:
今の時代、オンラインライブがあったからといって実際のライブの興行が失敗するのではなく、逆にオンラインライブを見て、より実際のライブが見たいと思う人が増えると思うので、日韓で組めて両国で一緒にできることも楽しみにしています

ステイホームの時代に生まれた新たなサービスは今後も広がりを見せそうだ。
(「Live News α」5月28日放送分)