宮崎県知事の初詣を巡るあるウソで新年早々、知事が謝罪する事態となっている。

宮崎県知事が初詣に行った事実を隠そうと?

謝罪をしたのは、2022年12月の知事選で4選を果たした宮崎県・河野俊嗣知事(58)。

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河野知事は12月30日からのどの痛みを感じていたが、1月1日の午後に宮崎市内の神社へ初詣に出かけた。そして、翌2日の朝に発熱があり、自ら抗原検査を行ったところ、新型コロナの陽性が判明したという。

では、この流れのどこにウソがあったのか?実は、“1月1日に出かけた知事の初詣”をなかったことにしようとしていたという。

知事の毎日のスケジュールは、宮崎県の広報から報道機関に連絡が入るようになっており、知事の動きとして地元の新聞にも掲載をされている。

1月3日の朝刊を見てみると…

知事の動き(「宮崎日日新聞」掲載)
1日【午後】2時、宮崎市の宮崎神宮、県護国神社に初詣。終了後、公舎へ。

この1日の知事の行動について、「初詣」から「公舎などで過ごす」に変更するように、県秘書広報課が新聞社へ依頼をしていたという。

県が忖度?職員の判断「無用の不安を与えない」

実際に県から新聞社に送られたメールを見てみる。

1日の午後9時20分に送られたメールでは、「宮崎市の宮崎神宮、県護国神社に初詣」と書かれている。

しかし知事のコロナ感染がわかった後、2日の午後5時24分のメールには「1/1の知事の動きの訂正をお願いします」とあり、「(訂正後)終日、公舎などで過ごす」という風に書かれている。

イット!のスタジオでは…

榎並大二郎キャスター:
気になるのは、河野知事本人がお願いしたことなのかどうかなのですが…? 

宮司愛海キャスター:
河野知事は「自分が依頼したものではない」と説明しています。知事のコメントによりますと「初詣自体が知事の職務に関わるものではないことに加え、その過程で濃厚接触などがなかったことを踏まえ、県民に無用の不安を与えないようにという職員の判断」もあったとということなんです。

「職員の判断」ということから、職員の知事への“忖度”があったのではないかとみられている。

のどの痛みについては、河野知事は「(12月25日に行われた選挙で)のどを酷使したため、その影響だと考えた」というふうに説明をしている。

スタジオではコメンテーターで明治大学教授の齋藤孝さんに話を聞いた。

宮司愛海キャスター:
こういったウソをついていたということが分かってしまうと、県民としては不安な気持ちにならざるを得ないですよね?

明治大学 齋藤孝教授:
やはり県民にとっては真実を知ることが一番の安心ですから、県民のために黙っていたという考え方が、間違いだったのかなと思います。今回は本人の指示ではないとのことですが、せっかく信任されて県知事になっているので、信頼を失わないようにしてほしいなと思います。

宮司愛海キャスター:
今後は正しい情報をきちんと伝えることで県民の信頼を回復するしかないのではないかと思います。

(「イット!」1月6日放送分より)