緊急事態宣言が5月25日に全国で解除されて緩和ムードが広がる中、徐々に外出する範囲を広げている人は多いのではないだろうか?新型コロナウイルスの不安がなくなったわけではないので、今後も「新しい生活様式」を守ることが求められているが、さらに気温が高くなるこれからは同時に熱中症にも気を付けなければならない。

そこで、環境省と厚生労働省が「新しい生活様式」における熱中症予防の注意点を公表した。
 

出典:環境省

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントは次の5つ。
1.暑さを避けましょう
2.適宜マスクをはずしましょう
3.こまめに水分補給しましょう
4.日頃から健康管理をしましょう
5.暑さに備えた体作りをしましょう

5月4日の専門家会議が提案した「新しい生活様式」では、新型コロナ対策として、「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」、そして「3密(密集、密接、密閉)」を避ける等の対策を取り入れた生活様式を実践することが求められている。

こうした中で、「適宜マスクをはずしましょう」というのは戸惑う人もいるかもしれないが、熱中症を防ぐために次のポイントを守りながらマスクをはずすことを勧めている

・気温・湿度の高い中でのマスク着用は要注意
・屋外で人と十分な距離(2メートル以上)を確保できる場合には、マスクをはずす
・マスクを着用している時は、負荷のかかる作業や運動を避け、周囲の人との距離を十分にとった上で、適宜マスクをはずして休憩

また「暑さを避けましょう」にも、感染症予防のため、換気扇や窓開放によって換気を確保しつつ、エアコンの温度設定をこまめに調整、という注意点が挙げられている。
他の項目についても簡単に紹介すると…

・水分補給は「のどが渇く前」こまめに行うことが大切で、目安は「1日あたり1.2リットル」
・日ごろから「体温」を測定して健康をチェックし、体調が悪かったら「無理せず自宅で療養」
・暑さに備えるため、無理のない範囲で毎日30分程度の運動をして「暑さに備えた体作りをしましょう」

これまで外出時にマスクを欠かさないようにしてきた人は多いだろうが、本当に「外していい」のだろうか?マスクをしながら避けた方がいい運動とは何なのか?
環境省の担当者に聞いてみた。

周りに人がいなければマスクの効果はあまりない

――そもそも熱中症にならないための目安は?

熱中症にかかるリスクを示す「暑さ指数(WBGT)」という指標があります。これは、湿度や周辺の熱環境、気温を取り入れた数値で「℃」で表し、環境省のホームページご覧いただくことができます。例えば「暑さ指数」31℃以上はかなり危険な状態で、ほとんどの場合は気温が35度以上になり、運動は中止するよう示されています。

ただし「暑さ指数」と気温は同じ単位なので勘違いしないように注意してください。まだ低い気温だから大丈夫と思っていたら、「暑さ指数」ですでに危険な数値だったという事がないよう、お気を付けください。

暑さ指数(WBGT)出典:環境省

――本当にマスクをはずしていいの?注意点は?

感染予防の観点では当然マスクをしていただいた方がよいでしょう。ただ、マスクは自分がくしゃみや咳をしたときに飛沫が他の人にかかるのを防ぐものですので、周りに人がいないところで自分だけマスクしても効果はあまりありません

リーフレットにまとめたように、屋外で周りの人と十分な距離をとったうえでマスクを外してくださいということです。マスクを着用して運動をする場合は、しない場合に比べて呼吸や体に負荷がかかりますので、運動の強度を下げていただくなどの工夫をした方がいいでしょう
 

ジョギングなどをしたい場合は?

――ジョギングなどスポーツをしたい場合はどうすればいい?

人との距離が取れる場合はマスクを外し、距離が取れずマスクを着けるときは無理しないよう運動の強度を落としたほうがいいでしょう。いずれの場合も休憩の際は距離を取ってマスクを外すことをお勧めしています。
 

――換気しながらの冷房を「こまめに調整」、具体的には?

換気が終わって室温が高くなったら設定温度を下げ、室温が下がったら設定温度を通常に戻すという趣旨です。
 

――「暑さに備えた体作り」はもう始めた方がいい?

今年に関して言えば、5月中にも暑い日がありましたので、もう是非やっていただきたいと思います。
 

――熱中症はいつまで注意したらいい?

特に熱中症が多くなるのは、急な暑さが連続で続いたときです。例えば7月半ばの梅雨が明けて暑くなったときは熱中症になりやすくなります。また集中的に注意していただきたいのは7~8月で、一般的には9月までは暑い日がありますので、9月末~10月の頭ぐらいまでは気を付けていたほうがいいでしょう。
 

すでに夏のような暑い日があり、熱がこもるマスクを外したいと思う場面があった人も多いだろう。マスクをしながらジョギングをしている人を今はよく見かけるが、これからは熱中症にも気をつけなければならない季節になるので、「十分な間隔をあければ屋外でマスクをしなくても大丈夫」という指針は、新たな生活様式と同じように浸透していくのだろうか。
 

【関連記事】
東京タワー28日から再開「展望台までは原則階段」…マスクはつけたまま?担当者に聞いた
「ハッカ油を1滴」夏のマスク問題をスーッと解決!? 担当者に注意点も聞いた