展望台へは約600段の階段で!

緊急事態宣言の全面解除を受け、休業していた施設や店舗の営業再開が進んでいる。

そんな中、4月8日から営業を中止していた東京タワーが、5月28日より階段で展望台まで上り下りしてもらうなどの感染防止策とともに、営業を再開することを決定した。

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通常、地上150mの展望台「メインデッキ」は午前9時~午後11時まで、地上250mの「トップデッキ」は午前9時~午後10時45分までの営業となっているが、5月28日からは当面の間、「メインデッキ」「トップデッキ」ともに午前9時~午後9時と営業時間を短縮。

「メインデッキ」までは原則として、午後8時まで入場できる約600段の「オープンエア外階段」を使ってのぼることになり、「トップデッキ」へは通常行われているツアーを休止し、4人までの完全貸し切りの専用エレベーターで向かうことになる。

実はこの「オープンエア外階段」、通常は土・日・祝日の午前11時~午後4時に限り開放されているものだというが、今回の営業再開に伴い、6月14日まで毎日解放。

SNSでは東京タワーの再開を喜ぶ声とともに「これはレアなチャンス!」「階段上りに行こうかな…」との声も続々寄せられた。

しかし、まだまだ感染リスク予防で外出の際はマスクが手放せず、これから暖かくなる中で、マスクをつけて階段の上り下りはちょっとハードな気も…

さっそく、そのあたりも含めて、東京タワーを運営する株式会社TOKYO TOWERにお話を聞いた。

マスクを着けたままじゃないとダメ?

――展望台まで階段で…かなりハード?

展望台までは約12~13分程度で上ることができます。幼稚園くらいのお子様でも15分ほど、走れば10分ほどで上ることができ、むしろお子様の後ろから大人のお客様がついていく…という場面もあります。ぜひ開放的な景色を楽しんでください。


――階段でもマスクの着用は必須?

入館の際にマスクの着用をお願いしていますが、マスクを着けたままの階段の上り下りは息苦しいこともあるかと思いますので…お客様の判断で着脱していただければと思います。


600段というハードなイメージに反して、意外にもサクッと上れるという「オープンエア外階段」。
入館時にはすべての客にマスクの着用をお願いしているとのことだが、現在注目されているのがマスクによる熱中症のリスク。

階段を上るときは絶対にマスクをつけたままでということではないので、無理をせずにその場その場で適切な着脱をしつつ、展望台までの道のりを楽しんでほしい。

徹底した感染対策で再開の準備はばっちり

休業前の展望台への入場者数は年間220万人といい、そのうち何人が外階段を利用しているかについては統計を取っていないというが、“レア”な平日の開放によって、もしかしたら休業前よりも階段を利用する客が増えるかもしれない。
東京タワーは「安心・安全を第一に考え、混み合うことのないように対策しています」と話している。


――感染対策はどんなことをしている?

アテンダントおよびスタッフの健康管理の徹底、マスクやフェイスシールドの着用などに加え、見学時にお客様同士が距離を保つための「ソーシャルディスタンスマーク」の設置、チケットカウンターやインフォメーションカウンターに飛沫防止対策用のシートを設置するなど、様々な対策を行っています。また、営業再開に先立ち、館内全館に抗菌コーティングを実施いたしました。
エレベーターや展望台には定員を設けさせていただきますので、お客様にお待ちいただく場合もございます。

他にも、スタッフと入場客ともに検温を実施したり、館内の清掃・消毒の徹底、通常よりも距離をあけ会話を控えめにした接客体制など、様々な工夫を行っているという東京タワー。

「階段以外で展望台に行く方法はないの?」という問い合わせも多くなっているというが、エレベーターも通常通り動いており、お年寄りや障害のある人は利用が可能。しかし、“密”を避けるため、一度に乗れる人数は通常32人のところ、利用客4名・スタッフ1名の合計5人までに制限される。
また、普通車150台が停められる駐車場もあるため、自家用車での来塔も推奨している。


――再開を楽しみにしている方に、メッセージを…

安心・安全を第一に、感染対策はしっかりと行っております。「ステイホーム」で体がなまってしまった…という方も、この機会にぜひ開放的な景色が楽しめる「オープンエア外階段ウォーク」に挑戦していただきたいと思います。
 

東京都のシンボルともいえる、東京タワーの再開。
ぜひ感染対策の面では気を緩めることなく、意外にもサクサク上れるという階段に挑戦して、自粛生活のストレスをスッキリ解消してみてはいかがだろうか。
 

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プライムオンライン編集部
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