ついに1ドル=150円台目前。150円台になった場合、家計への負担は年間8万6000円増えるとの試算もある。

150円台迫る…両替店では日本円の現金不足

止まらない円安の波。10月18日、東京・新宿の外貨両替店には行列ができていた。

外貨両替店にできていた行列
外貨両替店にできていた行列
この記事の画像(10枚)

この両替店では17日、普段の3倍の規模となる1億4000万円ほどの日本円を両替。日本円の現金が足りなくなり、振り込みに切り替えたという。

外貨両替「インターバンク」 佐藤豪代表:
旅行で余った外貨をたまたま持っていたという日本人の方でしたり、外国で受け取る給料が外貨なので、それを日本円に換えるという在日外国人のお客さまもいます。

17日のニューヨーク市場では、円相場が一時 1ドル=149円台に突入。32年ぶりの円安ドル高水準を更新した。

(10月17日)
(10月17日)

食料費は約4万2000円 電気代も増加か

相次ぐ値上げによる負担が増す中で、家計にとって気になる最新の試算も示された。
みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介氏の試算によると、今後、1ドル=150円台が続いた場合、1世帯当たりの負担は平均で年間約8万6000円増える見込みだ。

ここ最近、家計のやりくりに力を入れているという森田さん一家を取材した。

森田琴星さん:
今すぐ何か困るっていう感じではないんですけど、じりじり貯金が減っているのは感じます

今回の試算によると、食料費が約4万2000円、電気代などのエネルギー費が約3万5000円。家具・家事用品の費用は約9200円ほど増えるという。

森田さんに、現在の節約方法を見せてもらった。

森田琴星さん:
小麦粉を買っておこうと思って。これは1、2カ月くらい前に買ったものになります

小麦粉は値上がり前にまとめ買いをして、数十円単位で節約。さらに…

小麦粉や調味料などを値上がり前にまとめ買い
小麦粉や調味料などを値上がり前にまとめ買い

森田琴星さん:
寒いと思ったら、暖房をつけつけますよね。活動できなくなっちゃうので。なるべく暖房は使いたくない

暖房をなるべく使わないことで、電気代を節約。しかし…

森田琴星さん:
節約できている分より、どう考えても上がって出ていっちゃったものの方が大きいので。全然、節約している実感はないですよね

家計に重くのしかかる円安。1ドル=150円の大台がちらつく中、鈴木財務相は18日の会見で、「過度な変動には適切な対応を取る」と改めて述べ、市場をけん制した。

(「イット!」10月18日放送)