捨てられた等の動物を保護している動物園が窮地に

新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う外出自粛などの影響で、福岡県内の動物園の中には収入がなくなるところも出ている。
休園しても動物の餌代や人件費などがかかるなか、さまざまな方法で園を維持していこうという動きも広がっている。

ここは、自然の中でのびのびと暮らす動物たちを見ることができる福岡県飯塚市の動物園「ピクニカ共和国」。

見るだけでなく動物と気軽に触れ合えると人気のこの動物園だが、実は捨てられたり、迷子になったり、さらにほかの動物園で飼育できなくなった動物を保護していて、その数は約60種類400匹にも及ぶ。

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そんな「ピクニカ共和国」がいま窮地に立たされている。

ピクニカ共和国 小野美由莉・飼育員;
収入がゼロになりまして…ただうちは、今まで通り動物たちのお世話もあるので、維持費っていうのは変わらないので、非常に厳しい状態になってますね

例年3月から5月にかけては多い日で1日1000人が訪れるかき入れ時だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言後から休園を余儀なくされた。
またイベントの減少で、動物たちを園外で見られる「移動動物園」も開催できなくなり、収入がない状況になっている。

一方で、園の維持費は飼育員の人件費や動物の餌代など、ひと月あたり150万円ほどかかり、園は移動動物園用の車両4台のうち2台を売却するなど経営努力を続けている。

テレビ西日本 新垣泉子アナウンサー;
経費削減のため、敷地内の山から竹の葉を取ってきて餌として活用しています。大好物でたくさん食べるそうです

月に30万円ほどかかる餌代を節約しようと、園は2か月ほど前から飼育員が敷地内の植物を刈って餌として利用。
ただ、これだけで十分な量が集まるはずもなく「焼け石に水」の状態だという。

わずか3日で目標達成!

そうした中、4月から園が活用を始めたのが…

ピクニカ共和国 小野美由莉・飼育員;
クラウドファンディングです。3日目の夜に(目標額を)達成しました!

ピクニカ共和国 小野美由莉・飼育員;
びっくりしすぎて、本当に?って。初日に至っては、私はもう泣いてしまいましたし、優しい言葉をかけてくれる人が多くて、(取り敢えず閉園せず)安心しましたね

4月20日に始めたクラウドファンディングは、目標の150万円をわずか3日で達成。

3000円から寄付が可能で、支援者は金額に応じて動物の写真や入場チケットなどを受け取れる仕組みになっている。
まだ応募はないが、30万円を寄付すると、一日 動物園を貸し切りにすることも可能だ。
またこの取り組みで園の窮状を知り、郵送で餌を送ってくれる人も出てきているという。

ピクニカ共和国 小野美由莉・飼育員::
本当に応援していただいた方には感謝、感謝です。
動物たちを大切に思ってくださっている方の思いは本当に届いていますので、それに応えられるように動物たちのお世話を頑張りますので、再開の時はまた動物たちと遊んであげてください

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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