「世界一のリベロ」目指して

長崎・佐世保市出身のアスリート、バレーボール・古賀太一郎選手(30)は「世界一のリベロになる」という目標のもと、バレー強豪国のポーランドでプレーしていた。
しかし、新型コロナの感染拡大により家族とともに帰国を余儀なくされた。
そんな古賀選手が語るメッセージとは…

―ー今、バレーにどんな思いを持っている?

古賀太一郎選手:
オリンピックが延期になって、もちろん自分としても直近まで来ていた大きな目標がまた延期になって、すごく複雑な時間を過ごしたんですけど…

バレーボールの古賀太一郎選手。
佐世保南高校時代は、攻守にチームを引っ張るオールラウンダーだった。
その後、守備専門の選手「リベロ」として才能を開花させる。

2018年には日本代表に本格招集され、2019年に開かれた国際大会のワールドカップでもコートを守った。

『世界一のリベロ』が自分の最大の目標になります…そう語っていた古賀選手は、2017年から中央ヨーロッパのポーランドに移り住んだ。

2020年に行われるはずだった東京オリンピックで「世界一のリベロ」になるため、古賀選手は世界三大リーグとも称される環境で「武者修行」を積んでいた。

しかし、その生活が一変した。

「武者修行中」の国境封鎖

古賀太一郎選手:
3月11日ですかね…こちら(日本)でいう緊急事態宣言みたいなことがポーランドで発令されて(感染脅威事態)。日常に必要なスーパーマーケットとかは開いているんですけど、洋服とかショッピングセンターとかは全てクローズになって。外出するときは、ソーシャルディスタンスと言って、3人以上の集団で行動することは制限された

日本に帰ろうとした古賀選手だが、ポーランド政府が出入国を厳しく制限したため、帰国便として利用予定だった成田への直行便は欠航に。

ロシア経由、ドイツ経由の道を探るも搭乗直前でキャンセルとなり、最後はイギリス経由で日本にたどり着くことができたという。

―ーかなりタフな経験をされましたね?

古賀太一郎選手:
いや~そうですね(笑) 4回もキャンセルされることなんて、そうそうないですし。長女も5歳で、わけもわからず(空港で)こっちに行き、あっちに行き、まだ飛行機が飛ばないとか

古賀太一郎選手:
でも一番、7カ月を身ごもりながら落ち着いていたのが嫁だったかなと思います(笑)

しかし、ようやく帰ってきた日本でも新型コロナウイルスの収束は見えず…
2021年に延期された東京オリンピックに厳しい目が向けられ始めていることに、歯がゆさを感じている。

古賀太一郎選手:
オリンピックに対して、いろいろ否定的なコメントもあるものの、やっぱりスポーツをやっている私としては、スポーツで明るくできると思うし、スポーツの価値というのは、みんなを笑顔にするとか、そういう力が間違いなくあると思うから

古賀太一郎選手:
延期になろうと、それが10年後になろうと、僕自身はオリンピック出場を目指して今まで活動してきたんで

後輩アスリートたちへメッセージ

インターハイが中止になるなど、新型コロナはトップアスリートだけではなく、部活動に打ち込む生徒たちにも影響を及ぼしている。

古賀選手から目標を失う後輩アスリートへ、寄り添う言葉が贈られた。

古賀太一郎選手:
僕も当事者じゃないから、安易に『早く切り替えろ』とかは…言いにくいですし。成長を止めるのは、本当に時間がもったいないですし。切り替えじゃないですけど、新しい目標を見つけて歩みだすことを、先輩アスリートとしては助言させていただきたいなと思います

古賀選手自身も、ステイホームの時間を活用して「新しい目標」を探し始めている。

―ー収束するまでの間は、次の一手を考えながらということになりそうですね

古賀太一郎選手:
ワールドカップで一時バレーボールのブームが来た流れに乗りたかったですし、オリンピック後もその流れは引き続き、バレーボール界を引っ張る身としては消えてほしくないので。バレーボールの人口だったり、バレーボールの価値を上げる、そういう活動をできればと思いますけど

「世界一のリベロ」と「バレーの価値を上げること」。
掲げた高い目標に向かって、古賀選手は今後も進んでいく。
 
(テレビ長崎)