わずか1カ月で高機能マスクを製品化

あるベンチャー企業が開発した洗って繰り返し使うことができる高機能マスク。
独自の技術で抗菌、防臭の効果を備えたこのマスクは構想約1カ月で完成。
ベンチャーの強みを生かしたスピード開発の舞台裏に迫った。

電気を通す銀繊維と組み合わせて作られたIoTウエア「hamon」。

着るだけで心拍数などの生態情報を読み取ることができ、建設現場や保育園での”見守りウエア”として使用され世界から注目されている技術だ。

また、このウエアは新型コロナウイルスの軽症患者の体調管理用として京都府の施設で導入することが決まった。
開発したのは、京都の伝統的な西陣織の工場として創業した「ミツフジ」。

近年はその技術を生かし、銀繊維を活用したIoTウエア事業で急成長していて、三寺社長は2018年「Forbes JAPAN」の表紙も飾った。

そのミツフジが、今回家庭用のマスクの販売を開始した。

ミツフジ・三寺社長:
中にフィルターが入るようになっていて、この中にわたしたちが作った銀メッキ繊維を入れて銀の糸で抗菌・防臭と着け心地がいい医療用の糸を使ったマスクというのが特徴です。

この高機能マスク、構想を始めてから製品化するまでの期間はたったの1カ月。このスピード感にはベンチャー企業の強みが生かされているという。

変化に耐えられるのがベンチャーの強さ

ミツフジ・三寺社長:
IoTの会社は役割がバラバラの人が集まっている。糸を作っている人が社内にいる。服のデザインをやっている人がいる。電子機器のデザインをやっている人、全体のプロジェクトを管理しているプロジェクトマネジメントをやっている人。いろんな役割の人がいて1つのプロジェクトをやることに慣れている。スピードがあって変化に耐えられるというのがベンチャーの強さなのでそこはわれわれの日頃やっている仕事の延長線かなと。

ミツフジ・三寺社長

現在、このマスクは東日本大震災の復興を目的として作られた福島県の工場で月に5万枚を製造している。

以前の繊維会社から最先端のベンチャー企業へ会社を急成長させた現社長の三寺さんは、マスクを作る意義について「われわれは、まず企業として製品を世に出すということでお役に立ちたい。今回はマスクだったが、もしかしたら次は違うもの。社会課題に応じて必要なものをそのタイミング、タイミングできちんと開発して出していきたいと思っています」と話す。

国は“産業創造”という枠で投資を

三田友梨佳キャスター:
ベンチャーが起こすイノベーションを後押しするために何が必要なのでしょうか?

ブルー・マーリン・パートナーズ(株)山口揚平代表取締役:
これは長期の視点と長期の資金が圧倒的に必要です。これまでベンチャーブームは30年間続いてきましたが、それはアメリカからの輸入であったりとか、身近なものを少し良くするということでしたが、今求められているのは産業構造を根本的に転換するようなもの。今のピンチはチャンスですから変化にベンチャーは一番強いと思うので是非頑張ってほしいと思います。

三田友梨佳キャスター:
具体的にはどんな分野のベンチャーの出現に期待されていますか?

ブルー・マーリン・パートナーズ(株)山口揚平代表取締役:
今期待しているのはトヨタがロボティクスをやっていくとか、国とか世界を丸ごと作り替えるもの、それから地球環境学といいますが地球温暖化を抑え込んでしまうもの、そういったものが必要かなと思っています。

三田友梨佳キャスター:
ただ今の感染拡大というのは投資環境が悪化するなどベンチャーにとっては逆風とも言えると思いますがいかがでしょうか?

ブルー・マーリン・パートナーズ(株)山口揚平代表取締役:
国家にとってはやることがないのでベンチャーに投資することで20兆円ぐらい産業創造という枠を作るべきだと思います。

(「Live News α」5月12日放送分)