意気揚々と“自分ルール”を貫く柴犬。飼い主「めっちゃ恥ずかしい」

生活にメリハリをつけるため。無駄な行動を減らすため。ゲン担ぎのため。…など、自分の中でこれだけは守りたい、どうしてもこうしたい、といった“自分ルール”を作っている人もいるのではないだろうか。

しかし、それは決して人間だけの考え方ではなかった。“自分ルール”を貫いて散歩する犬が、話題を集めている。その姿がこちら。

パンじゃなきゃダメだって言う めっちゃ恥ずかしい。笑

SNSに投稿されたのは、トコトコといった文字が見えそうな、かわいらしい柴犬の散歩の様子を撮った写真。しかし、一番に目がいくのはメインの柴犬ではなく、その犬がくわえているもの。それは本物の何倍もある食パン型の大きなクッション。

こんな姿を見かけたら、思わずキュンとしてしまうこと間違いなしだ。

(投稿された写真 大きい食パンをくわえています)
(投稿された写真 大きい食パンをくわえています)
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そして、別日には動画も投稿されており、食パン型クッションをくわえて、軽快に歩く様子が見られる。しかも「この前より運ぶのうまくなってる」とのコメント通り、想像以上のスピードが出ていて、くわえながら運ぶのに慣れていることもわかる。

(軽快な足取り かわいい!)
(軽快な足取り かわいい!)

Twitterでも「たまらなく愛おしいです」「さすがに笑ったwww 可愛すぎww」といった可愛さにもん絶する人や「いっけなーい!遅刻遅刻ぅ!」と少女漫画の出会いを連想する人、「うちの子もくわえてお散歩してました」「わかるわかる!」と同じ行動をする犬を飼う人など、多くの人のコメントが投稿され、19万7000いいねと注目を集めている。(5月11日時点)

注目の的である柴犬の名前は、小次郎くん。
飼い主の「めっちゃ恥ずかしい」というのもお構いなしに、自分ルールを貫いている様子だ。

投稿者で飼い主のLuckyStar☆おねっさんさん(@LuckyStar111222)は、犬猫の保護や里親探し等を行う、一般社団法人ラッキースター代表のシカウチさん。

小次郎くんも保護犬だというが、散歩の時は“食パン”一筋なのか、他にもくわえるものがあるのか?シカウチさんに聞いてみた。

「かなりの高確率で何かしらくわえてます。笑」

ーー小次郎くんの性格は?

ピュアで優しくて、子犬みたいなおじぃちゃんです。

ーー散歩の時は必ず何かをくわえてる?

必ずではないのですが、かなりの高確率で何かしらくわえてます。笑
「これじゃなきゃダメなんじゃ!」とくわえたものは、しばらく離さないです。


ーー散歩が終わるまでずっとくわえたまま?

くわえたままクンクンもオシッコもしますが、だいたい途中でぶん投げて帰ります。ウンチの時に離すことが多いので、その時もくわえているかどうかでお気に入り度が量れます。

(時には投げ捨てられることも…イルカさんが…)
(時には投げ捨てられることも…イルカさんが…)

食パン型クッションの初日は早めに捨てました。笑

ーー食パン型クッションをくわえての散歩はいつから?

くわえて外に出たのはあの日が初めてです。
あの日は初めてだったせいか、大きすぎて踏んでしまってつまづいたりして、早めに捨てました。笑 
その後くわえてお散歩に行った時は、上手になっていて、最後まで持って帰ってきました。


ーー家では食パン型クッションはどうしてる?

家では噛んでブンブン振り回しています。


ーー散歩時の“いま一番”お気に入りのくわえる物は?

一番…その日によるので難しいです…強いて言うなら小動物でしょうか。笑


ーー小次郎くんのくわえて散歩する様子に対してどう思う?

どうしてそんなにくわえて歩きたいのか不思議に思っています。物によっては2度見されることもあって、恥ずかしくて下を向いて歩くこともあります。笑

(哺乳瓶のぬいぐるみ)
(哺乳瓶のぬいぐるみ)

それはやめて…!」驚きのチョイスも

どれをくわえるかは散歩前に、部屋に落ちているオモチャの中から選んでいるとのこと。直感だったり、慎重に迷いながらだったりと、その時々で違うとか。

モフモフしたぬいぐるみがお気に入りだそうで、小さいライオンやパンダのぬいぐるみを連れて行くことが多いそう。チョイスがとてもかわいい!

(悩み中の小次郎くん 選択する物のサイズ大きくない?)
(悩み中の小次郎くん 選択する物のサイズ大きくない?)
(ライオンのぬいぐるみ これくらいのサイズなら余裕ですね!)
(ライオンのぬいぐるみ これくらいのサイズなら余裕ですね!)

今回の食パン型クッションのような大きなものまでくわえていくのは驚きだが、シカウチさんが一番印象的だったチョイスは毛布
「ズルズル引きずって行くので『それはやめて…!』とお願いしました。」と言うが、お願いも虚しく小次郎くんは自分ルールを貫いたそう。
 

(毛布を持って行こうとする小次郎くん)
(毛布を持って行こうとする小次郎くん)

寄り添う人がいればこんなに変われる

Twitterの反響に関してシカウチさんは、「日常のことなので、こんなに反響があっておどろいています。」と小次郎くんの注目度にビックリしている。
また、この影響でフォロワーが増え、それに伴い、シカウチさんが代表をしている一般社団法人ラッキースターの保護活動を応援してくれる人も増えたそう。

反響の大きかった小次郎くんの投稿につなげて、シカウチさんは、「やっぱり小次郎みたいな子が沢山いることを知ってほしい。そして寄り添う人がいればこんなに変われることも知ってほしい。」とツイートしている。

小次郎くんは、2018年1月頃に以前の飼い主に放棄され、1年間札幌動物管理センターで過ごし、その後、引き取られた経験のある犬だ。

引き取られた当初の小次郎くんは、皮膚炎などを患っていて、体が一回り小さくなっていたそうだが、今では、ふさふさの毛並みに、穏やかな笑顔を見せる小次郎くん。幸せが表情に表れている。

(左:引き取られた直後 右:引き取られて1年後)
(左:引き取られた直後 右:引き取られて1年後)

「小次郎を見て、少しでも笑顔になってもらえたら嬉しいです。」と語るシカウチさん。
小次郎くんはそのかわいさで多くの人を癒すだけでなく、小次郎くん自身の知らぬ間に、自分の仲間たちのことも救っているようだ。
今後も自分ルールを貫き、幸せに過ごして欲しい。
 

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プライムオンライン編集部
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