約9万トンの食品ロスが発生していると推計されている新潟県内。
県は食品ロスの削減に向けてコンビニ3社と連携し、並べられている商品を手前から取る“てまえどり”の取り組みを始めている。
お店に並ぶ商品…手前から取る?奥から取る?
新潟市中央区のコンビニエンスストア。
杉山萌奈アナウンサー:
おにぎりやお弁当などの売り場に「手前から取ってね」という文字のポップがつけられています。販売期限の迫ったものから取ってほしいという思いで設置されました

すぐ食べるときは、並べられている商品を手前から取ることを呼びかける“てまえどり”キャンペーン。県がコンビニ3社と連携し、食品ロス削減に向けて行っている。

消費期限が半日であるおにぎりコーナーで取材をしていると、客のほとんどが手前から取っていく姿が見られた。

お客さん:
手前から取る習慣が昔からあった。最近、テレビでもよくやっているので、手前のものを食べたほうがいいかな
お客さん:
すぐ食べるものは別に手前でもいい。最近「手前から取りましょう」というPOPがよく目につくので

一方で、「奥から取りたい商品もある」と本音をこぼす人も。

お客さん:
高い物を買うときは、できるだけ奥から取りたい。例えば、お弁当など高額なものは作りたてがいい。おにぎりは手前でいい

ローソン南出来島店SC 大瀧博之さん:
新しいものから買われてしまうと、フードロスになる。廃棄になることがある

食品ロス削減へ…買い物の際は“てまえどり”意識を
県内の2018年度の食品ロスの発生量は年間9万トンと推計され、このうち食べ残しや廃棄など家庭から排出される量が4.8万トン、コンビニなどの事業者から出る量は4.2万トンとなっている。

杉山萌奈アナウンサー:
県の調べによりますと、県内の家庭では1人毎日約60g、卵1つ分相当の食品が食べられずに捨てられてしまう計算だと言います

県環境局 玉木有紀子 局長:
ゴミをどう処分していくか、県民生活で負担になっていく。大切な食べ物を「きょう食べるなら、消費期限は大丈夫」と分かっていただけるといい

私たち消費者が食品ロス削減の必要性を理解し、買い物の際に意識して行動することが求められている。

ローソン南出来島店SC 大瀧博之さん:
お店の努力だけでは限界がある。限りある資源なので、皆さんに協力していただいて、なるべくフードロスが出ないよう店を運営できればと思う
てまえどりキャンペーンは6月末まで行われる。
(NST新潟総合テレビ)