学生たちの顔が表紙を飾るこのパンフレット。近畿大学の大学案内だ。このパンフレットに掲載された記事が、いま物議を醸している。

男女各4人を見開きで紹介「品性を疑う…」

問題となっているのは、「近大美女図鑑・近大美男図鑑」というコーナーだ。

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男女4人ずつを見開き2ページで紹介している。

全身と顔の写真とともに、所属する学部・名前・身長などに続き、「自立していて優しい人」「しっかり者でしぐさがかわいい人」などと、好きなタイプが記載されている。

この“美男・美女図鑑”について疑問の声をあげたのは、近畿大学の教職員組合。4月18日、ツイッターに「大学案内で『美女図鑑』等、品性を疑う…」と投稿した。

この投稿には3000を超える「いいね」がついている。

在校生から賛否の声 取材に対し広報室は

ミスコン廃止の動きが広がるなど、性差別や外見差別が問題視される中で、大学案内に外見至上主義的な記事を載せるのは適切ではないと批判されているのだ。近大の学生にも話を聞いた。

女子学生(1年):
出ている人たちがいいなら、いいと思います。

男子学生(1年):
美男美女って外見だけで決めちゃうのは良くない。

女性学生(4年):
ちょっと嫌ですね。

男子学生(4年):
学校は学びの場なので、中身で見てほしいですね。

近大の広報室は、フジテレビの取材にこう返答した。

近畿大学 経営戦略本部広報室 坂本由佳課長補佐:
ストリートスナップの要領で、雑誌社のスタッフがキャンパス内を歩いている学生にその場で声かけして撮影しています。おしゃれに気を配っている学生に声かけをしている事実はありますが、容姿や体型で差別をしていることはございません。

現在のところ、大学案内に関して苦情は来ていないとしている。

「顔で選べば1番」発言 維新・石井議員が釈明

性差別や外見差別が問題視される中、現職の国会議員の発言も物議を醸している。

日本維新の会の石井章参議院議員は5月15日、夏の参院選で栃木選挙区に出馬予定の女性候補者の事務所開きで、「女性が5人出るが、年齢が若く顔で選んでくれれば、一番を取るのは決まっている」と発言し、その後撤回した。

石井議員は発言について、維新の会の幹部に「悪意はなかった」と釈明し、撤回する考えを伝えたという。

(「イット!」5月16日放送)