愛知県の中学校で、男子中学生が同学年の生徒を包丁で刺し殺害した事件。
北海道内でも衝撃が広がっている。学校内での凶行を未然に防ぐため必要なこととは。
札幌市の高校生:
身近で事件が起こることがあると思うと怖くなる
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愛知県の中学校で、3年の男子生徒が包丁で刺され死亡した事件。逮捕された少年は警察の調べに「嫌な思いをした」と、トラブルをうかがわせる供述をしているという。
末松信介 文科相:
愛知県教育委員会に、スクールカウンセラーの追加派遣の経費を緊急支援したいと伝えた。生徒の心のケアをはじめ、関係者のニーズに寄り添った支援をしたい
末松信介文科相は会見でこのように述べ、教育現場への支援を表明した。
北海道にも広がる衝撃…体制強化の検討も
学校の中で起きた事件に、北海道でも衝撃が広がっている。
札幌市の札幌新陽高校では事件を受け、生徒間のトラブルを未然に防ぐ体制を強化しようとしている。
札幌新陽高校 平中伸英 教頭:
ナイフを取り上げても、椅子を使って殴ったら変わらない。手荷物検査や金属探知機は効果的ではない。誰かに相談するか、自分でも相談できる相手を探す
札幌新陽高校では教員やスクールカウンセラーだけではなく、24時間対応する外部の相談ダイヤルを生徒に紹介している。
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過去には北海道内の学校でも事件が起きている。2013年、旭川市の中学校で男子生徒がトイレで同級生を殴って大ケガをさせた。
学校での事件を防ぐためにどうすればいいのか。
学校の危機管理の専門家の矢崎良明さんは、愛知県の事件が廊下で起きたことに注目する。
朝の廊下で起きた事件…防ぐためには
学校安全教育研究所 矢崎良明 代表:
教室以外の場所で、どう生徒を管理するかが課題。子どもたちが自由に動ける朝、休み時間、放課後に、廊下を巡回する担当の教員を配置した方がいい
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さらに、臨床心理に詳しい北翔大学の飯田昭人准教授は、生徒の異変に気付くには教員のゆとりも大切だと訴える。
教員の「ゆとりの大切さ」指摘する声も
北翔大学 教育文化学部 飯田昭人 准教授:
生徒・児童の一挙手一投足を毎日観察して、ささいな変化を見逃さないようにする。それができるためには教員の忙しさが緩和されないと、生徒へのアンテナは張れない
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子どもたち自身も、風通しがいい環境を作ろうと考えている。
札幌市の高校生:
自分たちも悩み事を抱えることもあるが、人によって話せる人と話せない人がいるので、仲のいい周りの人が気づいてあげられる環境を整えないといけない
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学校で被害者も加害者も出さないよう、子どものささいな異変に気付く体制を築いていく必要がありそうだ。
(北海道文化放送)