学校教育の現場で、タブレット端末やプロジェクターなどを使った授業が進んでいる。
そんな中、宮崎市の佐土原高校では、9月から新たに私物のスマートフォンを使った授業が実践されている。

動画の見直しも自分のペースで…

佐土原高校・大﨑博志教諭:
いつものようにYouTubeの動画、それぞれで見てください

成井三優リポーター:
こちらの教室では、現在1時間目の授業が行われています。生徒たちが見ているのはスマートフォンの動画です

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生徒たちが授業中に操作しているのは、なんと自分のスマートフォン。新しい授業の光景。
宮崎市の佐土原高校では、ICT教育の一環として9月からBYOD(ブリング・ユア・オウン・デバイス)、生徒個人の端末を利用した授業を行っている。

生徒たちは共通のアプリから動画や資料を共有する。この日の授業では、先生が事前に撮影した動画が共有され、生徒たちは何度も見返しながら問題を解いていた。

女子生徒:
(授業は)すごく楽しいです。家でも動画が見られるので、そういうところがすごくいいと思います

男子生徒:
友達と教え合いながらできたり、わからないところがあったら、またすぐ自分のタイミングで戻れたりしてわかりやすいです

コロナ禍で休校期間の学びの保障などが問題となる中、国は教育現場のICT化を加速させ、県内の小中学校では1人1台の端末が整備された。

一方、高校では校内の通信環境整備や普通教室へのプロジェクターの設置などが進んだものの、1人1台の端末整備は費用負担の課題などもあり、達成できていない。

ICT活用のスタートラインに立つ

こうした中、県教育委員会は2021年度から佐土原高校など県立高校11校をBYODのモデル校として、1人1台の端末環境を高校教育の場でどう生かせるか検証をしている。

佐土原高校・大﨑博志教諭:
最初は設定とかアプリの取り扱い、課題の提出などいろんな所で大変だったんですけど、黒板に書く手間が減ったり、あとは動画に残しておくことで、あとから生徒が家庭で復習をしたりと、そういったメリットが出てきました。

(Q.今後の課題は?)
佐土原高校・大﨑博志教諭:

先生方のスキルアップが大事になってくるかなと思います。ICTを活用した深い学びというのを、どういう風に実現していくかというモデルを我々は作っていこうと思ってます

ICTの活用で教育現場はどう変わるか。
県教育委員会の黒木教育長は、県外帰りの生徒が自宅待機中にオンラインで授業を受けるなど、ICT環境を生かした取り組みが始まっていると話す。

県教育委員会・黒木淳一郎教育長:
宮崎はまだまだ環境が整うのが遅かった、不十分だった部分がありますので、やっと今スタートラインに立った。(ICT)活用元年と位置付けて、前に向いて進もうとしています

県教育委員会・黒木淳一郎教育長:
それを使った授業を展開していく、検証を深める、自分たちで教材を作っていく。そんなところに移ってきていると思います

(テレビ宮崎)

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