鹿児島県内に増えつつあるスポット、「コワーキングスペース」の話題。

コワーキングスペースとは、Co「共同の、共通の」と、Working Space「働く場所」を組み合わせた造語で、人々が関わり合いながら仕事をする場として有料で利用できる場所のこと。

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このコワーキングスペース、どのような人が利用しているのか取材した。

ランドマーク内の開放的なコワーキングスペース

2021年6月に鹿児島市にオープンした、JR鹿児島中央駅エリアの新たなランドマークタワー、ライカ1920。

その5階にあるのがコワーキングスペース。

市街地を望む開放的なフロアには、オープンスペースや個室など、いくつかのブースがあり、自由に行き来しながら利用できる。
また飲み物も用意されていて、快適に過ごせる工夫もされている。

ここをよく利用するという石川琴菜さん。

元々東京で働いていたが、コロナ禍で仕事がフルリモートとなったことと、交際相手の転勤を機に鹿児島に移住した。

石川琴菜さん:
ここに来てから鹿児島の知り合いも増えて、家で一人でこもって(仕事を)するのとは全然違うなと感じます

このように、コロナ禍での働き方の多様化がコワーキングスペースの増加の一因。

ライカワークラウンジ・加治屋紗代さん:
オンライン会議であったり、人と人との会話であったり、図書館のような場所だと声を出せないということも多いので、声を出しながら使える場所がなかったということで、喜びの声を頂いている

さらに、従来の貸しスペースと大きく異なるのは、人と人とのつながりが広がる場となっていること。

ライカワークラウンジ・加治屋紗代さん:
10月から、定員10名でコミュニティーイベントを開催するようになりました。共通の趣味であったりとか、思いを持った人が集まる緩やかなコミュニティーイベントをこのまま続けていけたらなと感じてます

キャンプグッズで非日常の空間提供

開放感のある非日常の空間を提供するコワーキングスペースが、2021年5月に枕崎市にオープンした「osoto枕崎」。

ここの特徴は、折りたたみ式の椅子や机、テントや暖炉など、全てキャンプグッズが使われていること。
新潟に本社のある、デザイン性が高く人気のsnow peak社のキャンプ商品で全てそろえられている。

利用者:
枕崎の中心にあって、市内からどこでも来やすいっていうのと、オープンスペースで他の人が何をしているのか見られたりとか

利用者:
いつもと違う雰囲気が味わえてすごく新鮮で、ちょっとワクワクします

一般的なオフィスの雰囲気と全く異なるこの空間づくりのメリットを、代表の下竹さんはこう話す。

地域商社まくらざき・下竹重則代表:
自然の中にいる感覚で会議すると、日頃出ないような発想が出たりとか、会話も弾んだりとか、そういった効果があると思います

下竹さんは地域活性化に励む中で、コワーキングスペースの可能性に目をつけた。

地域商社まくらざき・下竹重則代表:
枕崎市も人口がどんどん減っていて、こういった拠点を作ることによって、県外から来ていただいて、枕崎市の活性化、地域貢献につなげていきたい

最近は、県内外の修学旅行生がワークショップで使う需要も生まれてきている。

新たなコワーキングスペース設置の動きもある。
鹿児島県庁18Fの桜島が望める展望ロビー。
12月から工事が始まり、2022年3月末には時間貸しのワークラウンジや、無料で使えるライブラリー、キッチンが設置され、新事業やイノベーションを創出する場所として生まれ変わる。

県 新産業創出室・美坂鈴佳係長:
民間と自治体の交流も生みたいと思っていて、県全体で盛り上がっていければ

コワーキングスペースは、誰でも自由に利用でき、コロナ禍だからこそ、人とのつながりや出会いをより感じられる、色んな可能性を持つ場所と言えそう。

(鹿児島テレビ)

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