夜の鳥取砂丘を「月面」に見立て、参加者が宇宙飛行士を疑似体験。
拡張現実・ARという技術を活用した新たな観光コンテンツが本格営業をはじめた。
砂丘が今後、月面探査アトラクションの最前線になるかもしれない。

夜の砂丘は無限の宇宙空間へ

夜の鳥取砂丘。
ゴーグルをつけて、なにやら奇妙な動きをする人たちが。

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参加者:
見えてる、見えてる。すごい

見える?一体何が見えているのか。
参加者は、砂丘を月面に見立て、宇宙飛行士となって月面探査をしていた。

月にある水分を探知機で探し当てたり、月の砂を採取したりと、さまざまなミッションに挑戦し、月面の謎を解き明かす。

それを実現しているのが、AR(拡張現実)というバーチャル技術。
ゴーグルを装着すると、夜の砂丘は無限の宇宙空間と月面の地平に変わる。

砂丘には月面と多くの共通点が

営業開始の夜を前に準備するのは、ICT技術を活用した宇宙体験コンテンツを制作する東京の企業「株式会社amulapo」。
国の新たな観光コンテンツ創出を目指す補助金の約2,000万円を使い、県内4つの企業や高校、県外2つの企業と連携して取り組んでいる。
企画の舞台に砂丘を選んだのは、月面と多くの共通点があるからだという。

amulapo・田中克明代表:
砂丘は本当に月と似たところと思っている。広大な土地が均質な砂で覆われているのは、非常に珍しい。起伏が激しい地形が、月のクレーターと環境が近い

2021年1月から実証実験を行い、運用面やAR(拡張現実)の動作の安定性を改善し、ようやく本格営業となった。

amulapo・田中克明代表:
ワクワクしつつ緊張するような、『鳥取での宇宙開発の第一歩』として楽しくできれば

SNSで募集し、営業初日は関係者を含め5組20人が体験した。

参加者:
本当に宇宙に行ったような感覚だった

参加者:
未来に住んだ感じ

参加者:
どのように宇宙開発が進んでいくのかわかってよかった

事前の予約制で、日没から2時間のコースは1人9,800円。日中の鳥取砂丘を観光した人たちを夜の砂丘へいざなう新たな体験となる。

新しい滞在型の旅行ツアーを模索中

amulapo・田中克明代表:
宿泊に繋がるような夜の体験によって、砂丘にも経済的な効果が出てくると思う。地元の方にも反映できるように進めていきたい

今後、国の補助金なしでの運営を目指し、旅行会社にこの体験を売り込み、新しい滞在型の旅行ツアーを作り出そうと模索している。

amulapo・田中克明代表:
事前にARの使い方のレクチャーなど、オペレーションを改善しながら進めていく

砂丘を月面開発の聖地へ推し進める狙いだ。

amulapo・田中克明代表:
国際的にも競争力で勝てるような、月面開発の拠点を砂丘につくりたい

コロナで落ち込んだ砂丘観光の起爆剤となるのか。
砂丘を月面に。
その「探査活動」の行方に注目。

(TSKさんいん中央テレビ)