コロナ禍で、新しい販売ルートが注目を浴びている。
6月、北海道小樽市に肉の自動販売機が登場。法律の改正で、販売が可能になった。

北海道民のソウルフード「ジンギスカン」に、鍋にオススメという「合鴨肉」。そして、最上級の「日高牛サーロインステーキ」が1980円。
商品はこの他に、「ホルモン」や「馬肉のユッケ」など全部で13種類ある。

価格はオープニングセール限定商品を含め、200円から1980円まで。冷凍状態で出てくる。
設置したのは、隣接する食肉工場を経営する会社。
なぜ、このような自動販売機が生まれたのだろうか。
ミートショップいとう 伊藤 博史社長:
6月1日に食品衛生法が改正されると聞いて、スタートしました
元々は、札幌市で精肉店を営んでいたが、2020年8月に火事に見舞われ、小樽市に移転した。

常連客から、工場での肉の小売りを希望する声が上がっていたが、食肉販売に関する法律でできなかったという。
しかし、2021年6月1日の食品衛生法改正で、自動販売機で包装した食肉の販売が可能となった。
伊藤博史社長は「コロナ禍で、非対面・非接触での販売が有効だと考えた」と説明。コロナ禍と火事のダブルパンチで廃業も考えた中、たどり着いたのが自動販売機の活用だった。

この取り組みは、同様にコロナ禍で売り上げ減少に苦しむ人たちから、注目を浴びている。
自動販売機を製造した会社「サンデン・リテールシステム」の小笠義幸さんは、「ラーメン店やケーキ店など予想していなかった業種から問い合わせもある」という。
併設する冷蔵用の自動販売機では、「焼き肉のたれ」や「ジンギスカンのたれ」なども販売している。非対面での24時間販売。コロナ禍での新しい事業展開は、定着するのだろうか?

北海道内には面白い自動販売機が続々登場している。
・地元特産物 :天塩町
・冷凍ギョーザ :札幌市
・PCR・抗原検査キット:帯広市
コロナ禍で感染予防をしながら、注目を集めそうだ。
(北海道文化放送)