移住してきた東大生から広がる世代超えた“つながり” 若者が住みやすい田舎作りへアイデア次々と【愛媛発】
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移住してきた東大生から広がる世代超えた“つながり” 若者が住みやすい田舎作りへアイデア次々と【愛媛発】

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愛媛・内子町小田で「若者が憧れる田舎を作ろう」と奮闘している現役の東大生がいる。
田舎の魅力にひかれ、挑戦を続ける男性に密着した。

山あいの町に移住した現役東大生

愛媛県の南部にある内子町小田。松山市から車で1時間ほどの場所にある山あいの地区。人口約2,000人、過疎化に直面している。

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そんな小田の山奥に響くにぎやかな声。
行われていたのは、小田に移住して来た若者たちによる「山菜ツアー」。

風を感じ、土に触れ、山の町・小田ならではの魅力を体で感じる。
今回のツアーを企画した岡山紘明さん(27)。東京大学大学院で町づくりを学ぶ現役の学生。

大学の調査で小田を訪れたのをきっかけに、2019年 地域おこし協力隊として移住してきた。

岡山紘明さん:
(小田は)昔ながらといいますか、これまでの日本ってこんなのだったのかなみたいなことが気軽にできたりとか、そういう風景がところどころ残ってたりとか、そういうのが面白いなと思ったり

地元の人との交流で広がる“人の輪”

山を降りて一行がやってきたのは、ある古民家。
外の庭でさっそく天ぷらにして山の恵みをいただく。

若者たちと料理の腕を振るうのは、地元に住む松尾頼子さん(72)。

みんなにおいしく山菜を食べてもらいたいと、若者たちが集まるこの日を楽しみにしていた。

松尾頼子さん:
こうやってわいわいと若い人が寄って来てくれるのは、すごくいいことだと思う。私もだけど、地域のほかの人もやっぱり若い人の声が聞こえるだけでもいい。だから、岡山さんすごいなって感じ。もういっぱい呼ぶ。コロナじゃなかったらもっともっと

大阪から移住・芝野真帆さん:
岡山さんがいて、人の輪が広がる部分がすごい楽しくて、(小田に)来て、まだ1カ月なんですけど、いろんな人と会えて、そこから影響をもらえる部分が私はすごい楽しくて、それがほしくて来たのでよかったです

そこへ地元の高校生がやってきた。
実は彼女たちも学校の寮に住む移住者。

小田分校1年・広島から移住 潮田侑璃さん:
みんなで食べるのがこんなに幸せなんだなって。みんなとお話しながら食べるのも楽しいですし、作って食べるっていう当たり前のような光景を、ちゃんとするっていうのがいいなと思いました

小田分校1年・千葉から移住 八十嶋桃香さん:
地元の方たちと、こんなすぐに触れ合えるのがすごいびっくりしました。楽しかったです

古民家を地域の人が集う場所に

移住者たちが集まるこの場所、実は岡山さんが暮らす家。「若者が憧れる田舎作り」の拠点となっている。
大正時代の終わりに建てられた古民家で、かつては書店だったが、10年ほど空き家になっていたところに、2年前 岡山さんが引っ越してきた。

「どい書店」という当時の店の名前を引き継ぎながら、本の貸し出しや小田の特産品を販売。時には地元の高校生が文房具を買ってその場で勉強を始めたり、子どもたちに絵本を読み聞かせたり、地域の人が集う場所に生まれ変わった。

岡山紘明さん:
東京に住んでたら、50メートル先のおばあちゃんが何してるかなんかわかんなかったですけど、そういう意味では大事にしたいなって思う人が半径50メートル以内に何人かいるっていうのは、すごくつながりとしてあったかいものが得られてるなと感じる瞬間があって…恵まれた環境にいるなとか、恵まれた人とのつながりがつくれてるなと思って、すごい満足してます

「どい書店」では、2020年から喫茶店の営業も始めた。
コクのあるデミグラスソースがたまらない「特製ハヤシライス」。

お店に携わるのは岡山さんを中心とする移住者で、みんな20代。

埼玉から移住・みーこさん:
新しい挑戦を常にしてたいってのがあって、こっちに移住してきたので、まずはいろんな方を迎え入れられるような存在でありたい

店に置いてある交流ノートには、「近所に喫茶店ができて本当に助かっております」といった住民からの感謝の言葉が並ぶ。

岡山紘明さん:
地元の人にものすごく助けていただいている移住者という身とか、若いっていうのもあるかもしれないですけど、すごく助けていただいているので、貢献が少しでもできたらなという形をとっていくと、今のような形になっていったのかなと思います

町おこしに奮闘…高校生とタッグ

コロナ禍でも「人と人とのつながり」を絶やすまいと、精力的に小田の町おこしに奮闘する岡山さん。
こんな取り組みも…
高校生たちが拠点にする車。
実はこれ、2021年2月に完成したお手製のキッチンカー。

岡山さんと小田分校の生徒がタッグを組んで、色塗りから製作を手掛け、小田名物「たらいうどん」やミカンの販売などを町内のイベントで行ってきた。

岡山紘明さん:
小田を外の人にPRする役目で始まったわけですけれども、住んでる人の中には山の奥に住んでいる80歳とか90歳のおばあちゃんとかおじいちゃんがいるので、そういった人たちの月に1回とか週に1回とか行けたら楽しみになったりとか、集落支援に少しでもなったらいいんじゃないかなと思っております

岡山さんが小田に移住して丸2年。
活動がSNSなどで反響を呼び、小田にはこの2年間で20代~30代の若者が10人移住してきた。

小田の美しい自然と、そこに住む人との世代を超えた温かいつながり。
岡山さんはより多くの若者に、そんな「田舎暮らしの魅力を知ってほしい」と、アフターコロナを見据えて奮闘を続けている。

岡山紘明さん:
小田に住みながら、10年、20年住みながらって感じで考えています。小田のまちってなんか行きたいよねっていう、みんなが憧れるまち・小田っていうのをつくっていくことが大事かなと。その憧れの一番のキーポイントが自然環境とか美しい風景とか、そういうものになるんじゃないかなと、そういうものを作れたらなと思ってます

(テレビ愛媛)

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