収賄の疑いで逮捕した南部・釜山市の前副市長への監察をもみ消した疑いで、韓国大統領府を捜査した。

釜山市のユ・ジェス前副市長はおととし、不正の疑いがあるとの情報を元に大統領府の監察を受けていたが、上層部の指示により監察が打ち切られた疑惑が取りざたされている。
ユ副市長は盧武鉉政権時代に大統領府民情首席秘書官を務めた文在寅大統領の部下だった人物で、監察が打ち切られた当時、大統領府で汚職事件の監察を担当する民情首席秘書官は、娘の不正入学疑惑などで検察の事情聴取を受けているチョ・グク前法相だった。
検察は先月、ユ前副市長を金融業者から約450万円を受け取った収賄の疑いで逮捕しているが、大統領府がユ前副市長の監察をもみ消した疑いがあるとして、きょう大統領府の捜索に着手した。
韓国の刑事訴訟法では、大統領府など機密が保管される場所への家宅捜索には、相手の責任者の承諾が必要で、検察が大統領府側と協議した結果、文書などの任意提出を求めるの形で捜査を進めるという。

韓国大統領府を巡っては、文在寅大統領の友人が当選した地方選挙の直前に対立候補の周辺を捜査するよう警察に指示して選挙に介入した疑惑も持ち上がっていて、関係者が自殺するなど波紋が広がっている。
韓国メディアによると、去年6月に行われた韓国南東部・蔚山(うるさん)市の市長選挙の3カ月前、大統領府から汚職に関する情報提供を受けた地元警察が現職市長の周辺を家宅捜索し、選挙では新人として出馬した文大統領の友人が当選した。
汚職疑惑はその後「嫌疑なし」となり起訴されなかった。
当時、大統領府民情首席秘書官だったチョ・グク前法相の部下の男性がこの情報提供に関与していたとされていたが、男性は今月1日遺体で発見された。自殺とみられる。
大統領府は、通常の情報提供で問題は無く、自殺した男性は情報提供そのものに関与していないと反論しているが、野党側は違法な選挙介入だったとして反発している。