“平成の怪物”・松坂大輔(39) 古巣・西武に14年ぶりに復帰

埼玉西武ライオンズに加入する松坂大輔投手(39)が11日、都内のホテルで入団会見に臨んだ。2006年にメジャー挑戦のためポスティング移籍して以来、14年ぶりの古巣復帰となる。西武カラーでもある紺色のネクタイ姿で登壇すると、笑顔を見せながら「リーグ3連覇、日本一のために少しでも力になれるようにやっていきたい」と決意を表明した。

笑みがあふれた入団会見(東京港区・12月11日)

松坂は中日ドラゴンズを退団し、14年ぶりに古巣・西武への復帰したことについて「とにかく早くライオンズのユニホームを着たいと思っています。すぐに声をかけて頂いたのが、ライオンズだったので何も迷うことはなかったです。アメリカから帰って、ホークス、ドラゴンズと他のチームを経験しましたが、ライオンズに戻って来られるというのは、家に帰ってきた感覚です。決まったときは本当にうれしかった。現役時代の最後はここなんだなと思っています」と話した。

渡辺久信GM(54)は「彼が歩んだ道のりは、良い時も悪い時もある。来季からいろんな経験をゲームの中で発揮してほしい」と語った。今季のチーム防御率は4.35とリーグワースト、投手陣の再建が課題となる中、渡辺GMは「大輔が入ることで相乗効果が期待できる。何勝とかじゃなく、1勝でも2勝でも1軍で。1軍で西武のユニホームを着て投げる姿をファンの人にも見て欲しい。最後の花道というイメージはない。現役を全うして、いけるところまで行って欲しい」と先発の一角として期待を寄せた。

「戦力として必要」と渡辺久信GM(左)

「最後まで諦めず」日米通算200勝へ

年俸3000万円プラス出来高払い(金額は推定)の1年契約、以前18だった背番号は16に決定した松坂。横浜高校から98年ドラフト1位で入団し、ルーキーイヤーから最多勝を挙げ、新人王を獲得すると、3年連続最多勝(99、00、01年)、最優秀防御率2度(03、04年)、最多奪三振4度(00、01、03、05年)など在籍8年間で数々のタイトルを獲得。“平成の怪物”としてメディアの脚光を浴びた。

西武在籍時代の松坂

大リーグボストンレッドソックスに渡った後は2015年に福岡ソフトバンク入りし、9年ぶりに日本球界復帰。2018年には中日で6勝を挙げ、カムバック賞を獲得。ここまで日米通算170勝を挙げている。

ボストンレッドソックス時代の松坂

日米通算200勝まであと30勝としていることについては「僕自身も終わりが近づいている中で、同時に達成したいという気持ちが強くなっているのも確かです。周りは無理だという人が多いですが、最後まで諦めず200という数字を目指してやっていきたい」と意欲をのぞかせた。

“平成の怪物”と呼ばれた松坂だが、今季は中日で2試合に登板し0勝1敗。時代は「平成」から「令和」に変わり、来季で40歳となる。ロッテに入団した“令和の怪物”こと佐々木朗希(18)ら若い投手との対戦意欲を問われると、「これからが楽しみな若くて才能のある選手が入ってきて楽しみですが、それを楽しみとして形にできるかは僕次第。今はしっかりやって一軍のマウンドに立たなければいけないと思います」と現実を直視。“平成の怪物”のライバルはあくまで自分とした。

98年夏の甲子園で力投する平成の怪物と163キロ剛腕の令和の怪物

球も遅くなりましたし、やりたくないと思っていたボールを動かすピッチングもしています。昔のイメージを持っている方もいると思いますが、今の自分ができる形を100%出して、チームに貢献していきたいと思います。終わりが近づいていますが、かといって2年先、3年先を見られる訳ではない。今の状態でどうしたら勝てるか毎日考えています。期待されていない人の方が多いと思いますが、それを覆すようにやっていきたいと思います」とリベンジを誓った松坂。“平成の怪物”が令和で再び輝きを取り戻すために新たに始動する。

新しい背番号は16に決定

“令和の怪物”・佐々木朗希(18)ロッテ入団

一方、“令和の怪物”こと千葉ロッテマリーンズのドラフト1位、大船渡・佐々木朗希投手(18)ら新人選手7人は9日、東京・新宿区のロッテ本社で入団会見に臨んだ。

新入団選手発表会(ロッテ本社・12月9日)

無数のフラッシュの中、背番号のついた真新しいユニフォーム姿を披露した新人選手たち。
最速163キロを誇るドラフト1位の佐々木投手は「ストレートだけはどの選手にも負けないように磨いていきたい」と決意を表明した。
そして背番号「17」球速170キロを目指してほしいという球団の思いが込められていることについて、「焦らず体作りをしていきたい。球速はあまり気にせず、ピッチャーとして成長していく過程で(170キロ)投げられたらいいなと思う」と話した。ベテラン・松坂の言葉とは対照的であった。

「ライバルは奥川恭伸&目標は田中将大」

同世代のライバルを問われた佐々木は、「奥川くんに負けないように頑張りたい。この学年で一番いい投手だと思うので、そこに勝てるよう頑張っていきます」と今年夏の甲子園で準優勝し、ヤクルトにドラフト1位で入団した星稜高・奥川恭伸投手(18)の名前をはっきりとした口調で挙げた。セ・リーグとパ・リーグとリーグは違えど、U18ワールドカップ日本代表で共に戦ったライバルと切磋琢磨する。

ヤクルトのドラフト1位 星稜高・奥川恭伸(11月25日)

また、目標とする選手を問われると「(大リーグで活躍する)ヤンキースの田中将大投手のような投手になりたい。投手として完璧なところが僕にとっては理想なので、そういう投手になれるよう頑張りたい」と意気込みを語った。 岩手県出身で当時小学生だった佐々木には楽天時代の田中の記憶が鮮明に残っている。24勝無敗でシーズンを終えた2013年の姿は、小学生の佐々木少年の脳裏に、完璧な理想の姿として刻まれた。

田中将大に憧れていた小学校6年生の時の佐々木(ZOZOマリン・2013年)

「小学校、中学校くらいから田中投手が好きで、テレビやネットで観ていました。グローブとかも同じ黄色を使っていました。負けないことはすごく難しいことだと思います。それを24回も積み重ねて、本当にすごいこと。僕もそんなピッチャーになりたいです」。グローブは田中将大が当時使っていた黄色を使うほどで、プロ1年目でも使い続けるつもりという。田中将大が鬼気迫る表情で雄たけびを上げることについては、「かっこいいと思いますが、あまり僕には似合わないと思います…」と記者を笑わせた。

大リーグ ヤンキース・田中将大

また、目標を問われると“沢村賞”と目標を書いたボードを掲げながら、「これから日本一のピッチャーになるために日々練習を頑張って、必ず沢村賞を取れるように頑張っていきたい」と将来像を描いた。

ZOZOマリンのマウンドに立つ佐々木(12月10日)

さらに、翌10日には本拠地ZOZOマリンのマウンドでシャドーピッチングを披露した際には「ワクワクするというか、気持ちが高まります。すごくたくさんの歓声の中で投げ、お客さんを喜ばせたいと思います」と超満員の中、マウンドに上がる自分自身を思い描いて高揚感をにじませた。

令和の怪物・佐々木朗希
平成の怪物・松坂大輔

ワクワクする夢の舞台で沢村賞、そして前人未到の170キロに挑む“令和の怪物”ことルーキーの佐々木朗希。
そして、日米通算200勝という新たな夢に挑む“平成の怪物”ことベテラン松坂大輔。
来季は2人の怪物から目が離せない。

(フジテレビ・加藤忍)