2021年度から休校となる高知・四万十市の山間の小学校で、小さな卒業式が行われた。
全校児童5人、卒業生は3人。まるで家族のような仲間たちの別れ。

思い出が詰まった小学校が休校

四万十市の山間にある川登小学校。厳かな雰囲気の体育館に卒業生が入ってきた。
山本生人くん。東琴美さん。弘田匠くん。卒業生はたった3人。

左から 弘田匠くん、東琴美さん、山本生人くん
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見送るのは5年生の福田成里くんと1年生の自然くん兄弟。

川登小学校6年生・東琴美さん:
この日までずっと温かく見守ってくれたお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、地域のみなさん、先生方、大変お世話になりました

川登小学校は、明治14年に創立した139年の歴史がある学校だが、児童数の減少で2021年度から休校となる。
校区の大川筋中学校も生徒数の減少で休校となるため、5人はそれぞれ車で20分ほどの、中村中学校と中村小学校に通うことになる。

この1年間、5人で学び5人で遊んだ校舎ともこれでお別れ。

川登小学校1年生・福田自然くん:
雪だまがぼくのほっぺにあたって、さむがっている時にやさしく「大丈夫?」と声をかけてくれてありがとうございました

2021年1月。3学期の始業式は大雪で延期となったが、子どもたちは雪遊びで冬の思い出を作った。

川登小学校6年生・山本生人くん:
2人からの言葉を聞いていると、たくさんの出来事が思い出されます

夏には、休校前の思い出を作ろうと、みんなで初めての「よさこい踊り」に挑戦。5人の踊りは「みんなでよさこいプロジェクト」の動画にしっかりと残った。

このほか、学校の踊り場が写真であふれかえるほどの思い出を紡いできた5人。

北代大校長は家族のような小さな学校から新しい世界へと足を踏み出す子どもたちに言葉をかけた。

川登小学校・北代大校長:
なるくん(生人)、ことちゃん(琴美)たっくん(匠)、さっちゃん(成里)、ぜんくん(自然)。大丈夫やき、安心して中村中学校・中村小学校へ通ってください。君たち5人はさらに立派になります。間違いありません。私が保証します

そして、いよいよ式も終わりの時。

卒業生3人:
中学生になっても明るい未来へ向かって頑張ります。それではいよいよお別れです。きょう私たちは思い出いっぱいの川登小学校を卒業します。みなさんさようなら

家族や地域の人たちに見送られ、3人は無事卒業した。

川登小学校6年生・東琴美さん:
大勢の家族が減るようなすごく寂しい感覚

川登小学校6年生・弘田匠くん:
卒業式と一緒に休校にもなってしまうので、卒業式プラス休校式の悲しみがあるので、やっぱり悲しさと不安がある

卒業生が小学校を歌詞で表現

そんな子どもたちを教室で待っていたのは、高知出身クラシックギタリストの山下俊輔さん。

クラシックギタリスト・山下俊輔さん:
みなさんこんにちは。卒業おめでとうございます

山下さんは2021年、高知県内の6年生が作った歌詞で曲を作り、卒業式で歌っている。
川登小学校の6年生は、大好きな小学校を歌詞で表現した。

「未来へ」
作詞:川登小児童 作曲:山下俊輔

勝間川から来る スクールバスの音
五色の声響く いつもの川登
おどり場の写真 未来へのおくりもの
離れてもつながる 大川筋いつまでも
色あせない思い出 139年ありがとう

139年の歴史に一旦幕を下ろす川登小学校。
最後の1日は子どもたちの思い出の詰まった歌声が響いた。

(高知さんさんテレビ)

記事 287 高知さんさんテレビ

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