やりがちな「ながら充電」でバッテリーが劣化

スマートフォンで動画を見ながら充電、ゲームで遊びながら充電といったいわゆる「ながら充電」、あなたもしていないだろうか?

この記事の画像(6枚)

いつでも"フル充電"でないと落ち着かないという気持ちから、ついついやってしまう「ながら充電」だが、電気通信大学などが、iPhoneユーザー1800人へのアンケートをもとに行った研究によると「ながら充電」はスマホの本体が発熱しやすく、高温のまま使い続けることはバッテリーの劣化を加速させることがわかったという。

10代女性:
充電が少なくなってきたらやっちゃいますね。

50代女性:
夜寝るときに、動画を見ながら充電する。

20代女性:
今も(カバンの中で)充電している。家出るときに充電がなかったので、そのまま充電してきた。(残量は)80~90%は欲しい。帰りが怖いんで…


では、発熱にはどのくらいの差があるのだろうか。
充電しているだけの端末と、充電しながらゲームをしている「ながら充電」の端末を比べてみると、充電だけの端末では、温度上昇は1.2度だけだったのに対し、ながら充電の端末は8.9度も上昇した。

20代女性:
(スマホが)熱くなったことはある、そういう時は一旦休憩している。

60代女性:
(充電が)前は一日半ぐらいもっていたのに、今は一日もたなくなりつつある。充電できる量が減ってきてしまった。


研究を行った電気通信大学の横川教授は、温度差がもたらすスマホへの影響について…

電気通信大学・横川慎二教授:
同じ劣化量に至るまでの時間が4分の1になる。5年もつつもりでいるものが1年と2カ月半ぐらいで同じぐらいのレベルまで劣化してしまう。バッテリーが膨らんだ状態になってしまっていると、画面が浮いてきたりもするんですね。

また、膨らんだバッテリーを放置し続ければ、最悪の場合、発火の危険性もあるという。

バッテリー劣化防ぐ対策は?

多くの人にとって生活習慣にもなってしまっている「ながら充電」だが、横川教授によると、バッテリーを劣化させない対策があるという。

まずは、できるだけ「分厚いスマホケースは避ける」こと。
手帳型の革のケースを開き、背面に折り返して置いておくことが最も好ましくないという。

もうひとつが「風通しを良くする」こと。
テーブルなどに直置きせず、少し浮かせて傾けておくなどして充電するのがいいそうだ。

石本沙織キャスター:
そしてもうひとつポイントなのですけれども、90%程度まで充電されていると、ながら充電していても比較的負担は少ないそうなんです。一番負担が大きいのが、残り残量が少ない状態での「ながら充電」だそうなので…

加藤綾子キャスター:
90%程度かあ~。

明治大学・齋藤孝教授:
スマホを充電している間くらいは、スマホ離れをした方がいいのかもしれませんね。

石本沙織キャスター:
端末にも優しいし、環境にも優しいということで、できるだけ「ながら充電」はしないようにお願いしたいところです。

(「イット!」4月9日放送分より)