各地で“謎の光”の目撃相次ぐ

1月20日夜、関東や東海など各地でまた光の球が目撃された。最近、相次ぐ目撃情報には理由があった。

20日午後8時32分、東京の夜空から落ちてくる緑色の光。

この記事の画像(16枚)

同じ時刻、横浜の空にも光が見られ、映像には車内から光を目撃した撮影者の「今の流れ星⁉」という興奮した声が記録されていた。

また、岐阜県中津川市を走る車のドライブレコーダーにも夜空を横切る光が捉えられていた。

街の人に映像を見てもらうと…

男性A:
えっ、すごい!隕石?

男性B:
火星人?

初めて映像を見た人も興奮する謎の光。これは、小惑星のかけらなどが大気圏で燃え尽きる際に光る「火球」と呼ばれる現象。

飛行機?それとも車? 火球の意外な大きさ

では、火球の大きさはどれくらいなのだろうか?街で聞いてみると…

女性A:
飛行機くらいのサイズ?

女性B:
結構大きいんじゃないですか?

男性B:
ビル1個分くらいですかね?

男性A:
軽自動車1個分くらい?

予想は当たっているのか?国立天文台の縣秀彦准教授に話を聞いた。

国立天文台 縣秀彦准教授:
今回、昨晩の流れ星、火球に関しては、通常のものよりも大きいと思われます。推測に過ぎませんが、通常の流れ星というのは米粒からコーヒー豆くらいのサイズなのですが…

国立天文台 縣秀彦准教授:
昨日の火球は大変明るいもので、月の明るさ以上だから、1円玉より大きいと思います

これには、飛行機や車ほどの大きさと想像した人たちから「そんなに小さいんですか⁉」と驚きの声が上がった。

昨年7月の火球の正体は隕石…今回は?

神奈川県平塚市で撮影された映像では、画面左上から大きな火球が流れ落ちてくる様子が捉えられていた。

動画を撮影した平塚市博物館の学芸員、藤井大地さんを取材した。

平塚市博物館学芸員 藤井大地さん:
目で見たらだいぶきれいな緑色だったと思うので、なかなか見応えがあったんじゃないかなと思います

一方、2020年7月に関東の上空で目撃された火球。

その後、火球の正体は隕石と確認された。千葉県習志野市で発見されたことから、「習志野隕石」と名付けられている。

20日夜の火球も隕石として落下したのだろうか?

国立天文台 縣秀彦准教授:
大気中で燃え尽きた可能性が高いと思います

隕石になっている可能性は低いとみられている。

「定義でいう火球は毎晩、見えています」

一方、SNS上には「また火球?最近多い気がするな」「なんか最近火球多くない?ニュースになる回数が多いだけ?」といった投稿や、1月14日に大阪府守口市で火球を捉えた映像がアップされていた。

相次ぐ火球の目撃情報。夜空で何か変化が起きているのだろうか?

国立天文台 縣秀彦准教授:
実は定義でいう火球毎晩、見えています

国立天文台 縣秀彦准教授:
以前は運転していて見えても、目の錯覚かなとか、何か流れたで終わったので記録が残らなかったのですが、今はドライブレコーダー監視カメラによって記録に残ることが、最大の理由だと思います

晴れた夜空を見上げれば、意外と簡単に火球を見られるのかもしない。

(「イット!」1月21日放送分より)