30秒でなくなる「ウイルス型石けん」

新型コロナウイルスの影響もあり、感染症予防の大切さを理解しているみなさんは、もちろんしっかり「手洗い」をしていることだろう。

しかし、目に見えないウイルスを小さな子どもに教え、きちんと「手洗い」をさせるにはどうすればいいのか? そんな、世のパパママを悩ませる問題を解決する石けんが登場した。
 

出典:おれたちういるすPROJECT
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株式会社ドリームズと株式会社TBWA HAKUHODOによる「おれたちういるすPROJECT」が12月15日、ウイルスのキャラクターをかたどった小さな石けん「POCKET SOAP」を発売した。

「POCKET SOAP」は錠剤のように個別包装されており、1回の手洗いで1個ずつ使う。手洗いするとおよそ30秒で溶けてなくなることで、手に付いたウイルスや汚れが消えていく様子を可視化し、子どもが楽しく学びながら手洗いをすることができるというわけだ。

キャラクターはコロナウイルス、インフルエンザなど全6種で、それぞれ6個ずつ入りの商品は、税込660円となっている。

出典:おれたちういるすPROJECT

なお、文部科学省が公開している「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」でも、手洗いはおよそ30秒かけて水と石けんで丁寧に洗うと書かれている。

だが30秒は、実際に手洗いしてみると意外と長く、大人であれば大丈夫だろうが、小さな子どもにさせるには難しいようにも思える。

おれたちういるすPROJECTの調査でも、20~40代の子どもを持つ男女300人の約9割が「子どもの手洗い嫌いを直そうと試みたことがある」と回答し、また約6割が「子どもに手を洗わせるのを促すことに苦労した」と答えている。

出典:おれたちういるすPROJECT
出典:おれたちういるすPROJECT

おれたちういるすPROJECTは、新型コロナウイルスの感染拡大後、子どもが手洗いの意味をしっかり理解し感染予防に繋げることを目指して11月5日に発足。

プロジェクト第1弾は、子どもに人気の芸人、小島よしおさんがオリジナルソング「おれたちういるす」を熱唱する動画を公開した。

12月9日には東京・小金井公園で体験型の手洗いウイルス教育プログラム「おれたちういるすSHCOOL」を初めて開催し、来年以降も継続するとしている。
 

出典:おれたちういるすPROJECT

このように、さまざまな角度から「ウイルス教育」を進めているようだが、プロジェクトの今後の目標はなんだろうか?また「POCKET SOAP」は一見お菓子のようにも見えるが誤飲対策はしているのか? 担当者に聞いてみた。
 

30秒で溶けるようにするために多くの苦難

――「POCKET SOAP」の開発は何が大変だった?

開発を進めていく中で、手洗いの推奨時間である30秒で溶けるようにするために、多くの苦難がありました。石けんの成分割合やタブレットサイズの僅かな変化でこの秒数は狂ってしまいます。溶ける時間はもちろん、泡立ちやすく子供たちが正しい"手洗い"ができるような石けん作りを実現しました。

またキャラクターの造形にも強いこだわりがあります。石けんの硬さや色の濃さ、デザインのちょっとした違いでも「ういるす」たちの顔の造形は変わってきてしまいます。実製品の形になるまで、何度もサンプルや試作金型の改善を行いました。実際の製品では、イラストのかわいらしさや造形を表現した形状になっています。


――そもそもいつから子どもの手洗いに注目していた?

子どもたちの手洗いについて注目したのは、「バイキンばいばーい!紙せっけん」を発売した2017年からです。

出典:おれたちういるすPROJECT

プロジェクトの一翼を担うドリームズは、2010年に持ち運びできる一粒使い切りのタブレット型の石けん「SOAP TABLET」を発売。2017年には、子供たちに手洗いを楽しく学ばせることを目的とした、バイキン型の紙せっけんを開発している。

石けんに誤飲防止で苦み成分を配合

――お菓子みたいだけど、子どもが間違って食べたりしないの?

「安息香酸デナトニウム」という苦み成分を配合しています。これはリカちゃん人形の靴やゲームのカセットなどにも使用されているコーティング材料で子どもの誤飲防止で使われているものです。


――最後に、これからの目標を教えて

目標は子どもたちがウイルスのことを理解して、コロナだけではありませんがしっかり向き合っていきながら楽しく遊べる環境をつくることです。
 

小さな子どもに目に見えないウイルスを理解させるのは難しいだろうが、この石けんなら消えてなくなるまで洗うだけで感染予防に効果がありそうだ。まだ終わりの見えないコロナ禍にいる今、子どもたちには正しい手洗い習慣を身につけさせてあげたいものだ。

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