「ゲーム感覚で手が洗える」グッズに注目

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、重要視されているのが手洗いやうがいなどの基本的な予防法。

厚労省は公式サイトで「石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒、混雑した場所を避けること、十分な睡眠を取ること」を挙げているが、小さな子どもがいる家庭で最も重視されているのが、手洗いだろう。

そんな中、シヤチハタ株式会社から発売されている「おててポン」という商品が手洗いのための画期的なアイテムだと話題になっている。

この「おててポン」は、洗っていない手のひらに“ばい菌”マークのスタンプを押し、スタンプを消すことを目標にすることで十分な時間をかけてしっかりと手洗いできるように促す「手洗い練習スタンプ」なのだ。

厚労省の公式サイトには、石鹸を手に取って泡立てて、手の甲や指の間、手首などもていねいに洗う「正しい手の洗い方」が掲載されており、一般的に効果的な手洗いの目安となるのが20~30秒。大人でもここまでしっかりとできている人は少ないはずで、子どもたちなら少し飽きてしまうかもしれない。

出典:厚労省

「おててポン」は約30秒しっかりとこすり洗いしなければ“ばい菌”マークが落ちないようになっており、SNSでは「おててポン」を実際に購入したユーザーから「手洗いの為に手を汚すなんて、奇跡の発想」「ゲーム感覚で手が洗えてオススメ」との声が寄せられている。

そもそも「おててポン」は2016年11月に発売された商品で、2018年に発売された「おててポンキャップレス 」と合わせて累計12万個を販売。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、手洗いの重要性が呼びかけられたことから需要が急増し、昨年の同時期の10倍の出荷量となり改めて注目されているのだ。

特に小さい子どもを持つ家庭では、「帰ってきたら手を洗ってね、と言っても聞かなかった娘が自分から手を洗うようになった」という体験談もあるように、手洗いをしっかりさせるきっかけとなっているのだ。

手洗いのために「あえて手を汚す」という、まさに逆転の発想のアイデアグッズ。
この時期に再注目された商品について、シヤチハタ株式会社の広報担当者にお話を聞いた。

手洗いのために新インクを開発

――「おててポン」開発のきっかけは?

スタンプの新しい用途提案として、手洗いを楽しく正しくできる商品として商品化しました。名古屋芸術大学との産学連携活動の中で出た新しい用途のアイディアを基に開発しております。


――新型コロナの感染拡大を受けて、販売数に変化は?

2月に入り手洗いが推奨されたことから販売数は増えています。

――インクは特別製?

おててポンを商品化するために新たに開発したインクです。紙に押すインクと違い手に押しても安全で、石けんをつけて洗い30秒くらいで落ちるようにしました。安全性に配慮するため食用色素を使用しています。


――大きな反響がありましたが、ユーザーの声は?


楽しくしっかり手洗いができると好評です。手洗いが大切だということが今まで以上に注目されて嬉しいです。


手洗いのために開発されたというインクを使った「おててポン」。
子ども用の商品ではあるものの、実は大人からも「ちゃんと手が洗えているか自分ではわからないから、大人でも使うべき」「公衆トイレに置いてほしい」などと話題になっており、シヤチハタも公式twitterで「スタンプを捺して手の汚れを可視化し、目に見えるスタンプがすぐに落ちないのを通して見えない病原性ウイルスも簡単には落ちていないと認識する事で、大人も常態化した自分の手洗いを見直すきっかけになったりと、拡がりを感じます」とコメントしている。

「おててポン」の価格は500円(税別)。1本で約1000回のスタンプができるという。

目に見えないウイルスから身を守るための、ユニークな「手洗い推奨グッズ」。命を守ることにつながるからこそ、「しなくちゃいけない」よりも「自分からしたい」と前向きになれるアイデア商品が、大きな支持を受けているのだろう。


【関連記事】
つり革・手すりに触れたら顔を触らないで…日本感染症学会らが新型コロナ“日常での注意点”を公開

新型コロナで意外な需要…「音声アナウンス装置」に注目が集まるワケ