2025年の暮れ、全日本新人王市原涼選手を輩出した高知市の黒潮ジムに新たな注目の選手が現れました。信頼するトレーナーと両親の応援を力に全日本新人王を目指すボクサーに密着しました。
一心不乱にパンチを打ち込んでいるのはフェザー級の西日本新人王・小谷瑠音選手(24)です。全日本新人王戦出場がかかる11月7日の西軍代表戦に向け、練習に励んでいます。
父はミャンマー出身、母は日本人で高知市で生まれ育ちました。映画「ロッキー」に憧れ中学でボクシングを始めた瑠音選手。高知大学の理工学部を卒業後、昼間は事務の仕事をしながら夜はボクシングです。
黒潮ボクシングジム・小谷瑠音 選手:
Qボクシングはずっと好きですか
「いや、最初はやめたいなと思うことの方が多かったです」
これまでの戦績は5勝4敗1引き分け。一見平凡な数字ですが、この成績文字通りには受け取るなかれ。実はプロデビューから4連敗、1引き分けと勝てない日々が続いていました。
そんなときに出会ったのが石元貴幸トレーナーです。彼との出会いがボクシング人生を大きく変えました。
石元貴幸トレーナー:
「デビュー戦と2戦目を見た時にボクシングやりにくそうだなと思って、ボクシングできるけどケンカ弱いみたいな感じだったので、そこをいい感じで組み合わせていったら強くなるなと思って、たまたまいい感じでいったんですけど」
小谷瑠音 選手:
「タイプがすごい僕と似てて、考え方とか。僕も大学理系やったんで体の関節の角度とか骨格のタイプとか得意なパンチとか、理論的に落とし込んでくれて、ボクシングに」
これまで感覚だけでやっていた動きを、トレーナーが的確に言葉にしてくれたおかげで、ボクシングへの理解が深まったといいます。そこから2KOを含む5連勝の大躍進を遂げました。
小谷瑠音 選手:
「やっぱり、貴幸さんと一緒に勝つにつれて楽しくなってきた」
ジムの仲間で2025年の全日本新人王・市原涼選手も、どん底からめげずにはいあがった彼を称賛します。
スーパーバンタム級全日本新人王(2025年度)・市原涼 選手:
「4連敗して5連勝というのはほんとにすごいことなんで、選手としてリスペクト、尊敬してます」
そんな瑠音選手が昼間訪れたのが、父が経営するミャンマー料理のお店です。この日のランチはミャンマー料理ではなく、母手作りの減量メニューです。
瑠音選手は67キロの体重を、試合までの20日間で約10キロ絞らなければなりません。
小谷瑠音 選手:
「これは牛の赤身、タンパク質取りたいんで。あと、サラダ。サラダもやっぱりおなか張るんで、しっかりサラダでおなか張らして」
あとは、ゆで卵と150gのおにぎりのみです。
試合を控えた息子に両親は。
父 モウ・ヘイン・ルインさん:
「絶対最後までいける子と信じてます」
母 里美さん:
「元気にというか、無事に帰ってきてほしいっていうのと、とにかく私たちのできることを全て応援してサポートしていきたい」
小谷瑠音 選手:
「うれしい反面、照れくさい。しっかり勝って次の試合も勝って、貴幸さんと全日本取る」
さらにもう一人、黒潮ジムには注目のボクサーがいます。
高知市出身のボクサーでバンタム級西日本新人王の柳生義宗選手(21)。
2025年のこじゃスポでも紹介したボクサーで、昼間はサラリーマンをしながらボクシングに励んでいます。戦績は9戦7勝1敗1引き分けの好成績で、小谷選手ともに全日本新人王を目指しています。
黒潮ボクシングジム・柳生義宗 選手
Q今の調子は
「絶好調です。これまでで一番いいです」
この日はスタミナ強化の特別メニューを公開。
長尾俊輔トレーナー:
「はい、いくよ。3、2、1はいゴー!全力全力!休むな!そうそうそう全力よ」
全力でペダルをこいだ後、10秒の休息を8セット。負荷の高いトレーニングが試合を乗り切る力になります。
周囲の温かい応援を力に2人は今週末、大一番に臨みます。
小谷瑠音 選手&柳生義宗 選手:
「全日本目指して、必ず勝ちます」
2人は、11月7日に行われる西軍代表戦に出場します。
