海洋ごみがキラキラのアクセサリーに
Reduceリデュース・Reuseリユース・Recycleリサイクル。
環境保護に向けモノを繰り返し使ったり、資源として再利用したりして、ゴミを減らそうという考え方だ。
国は毎年10月を、この「3R」の推進月間として普及活動を進めている。
そんな中、県内の産業廃棄物処理業者が、海洋ごみを使ったアクセサリーづくりに挑戦している。
大事にするのは、「これ、いるいる!」そんな素直な気持ちだ。
海洋ごみは2050年に魚より多くなる?
アクセサリーを手がけるのは松山市の産業廃棄物リサイクル企業の城東開発で働く武田里桜さん。
海に捨てられたり、街から流れ着いたりした「海洋ごみ」を使って作られている。
WEF・世界経済フォーラムは2016年、海洋ごみについて、このまま対策を講じないと2050年には、海にいる魚の量より多くなってしまうという、ショッキングな報告書を発表している。
また、UNEP・国連環境計画の報告によると、世界の海洋ごみの約85%を占めているのがプラスチックだ。
深刻さを増す海洋ごみ問題に対し、一役買おうと動いているのが、松山市で40年にわたり産業廃棄物のリサイクルなどに取り組む、城東開発。
城東開発は、3年前から市内の小学生を対象に、環境問題を考える出前授業をしている。
毎年、社員総出で海岸清掃を行い授業では、海で拾ったプラスチックごみからキーホルダーを作るワークショップを開くなど、海洋ごみへの関心を高めてもらおうと取り組んできた。

洗って、色分けして、レジンで固める
そして、今年8月末、海洋ごみを材料とするアクセサリーの本格販売をスタート。
廃棄物に価値を見出すアップサイクルブランド、「iruiru」を立ち上げた。
「色も様々でひとつひとつ鮮やかで、キラキラしていて、とてもゴミでできているとは思えないかわいさです。選ぶ楽しみもありますよね」と、取材した名護谷希慧アナウンサー。
「アクセサリーを選ぶ瞬間、ワクワクしますし、キラキラがついていると気分もあがる」と興奮が止まらない様子だ。
「いらない」ごみを「いる」ものへ、ブランド名にも思いを込めた。
「このような生活の一部にありそうなものだったりとか、素材によって固さや色が違うので、すごくおもしろいです」と武田さんは語る。
ほかにも、カキの養殖に使われるというパイプや、船に吊り下げられる浮きなど、使う素材は様々だそうで、「海洋ごみに対して、きれいだなカラフルだなという目線で見たことなかったんですけど、いざアップサイクルを何かしたいなと思ったときに、本当にきれい、まだまだ使える、ゴミとして終わらせたくないとすごく感じています」と話す。

「いるいる!」が環境を考えるきっかけに
商品を手がけるのは、ブランドを立ち上げた武田さん含め2人。
『材料』にあわせてデザインを考え、ハサミで切るだけ、など特別な加工はせずにレジンという液体状の樹脂で固めて、形を整える。
大切にしているのは、「海洋ごみ」の姿をそのまま生かすことだ。
「海洋ごみ、愛媛のこんなところにこれだけ流れ着いてて、っていう、これができるまでの物語を知ってほしいし、本当にただデザインが好きっていうので買って気に入っていただけるような、子供たちが欲しいものを見たときに『いるいる!』ていうのを(目指している)」と、武田さんは語る。
「いるいる!」そんな素直な気持ちが環境問題を考えるきっかけになりますように。
小さなアクセサリーに込めた大きな願いだ。


