マイページ

会津の馬刺しが食べられなくなる? 食肉センター老朽化で食文化に危機 改修に18億円…存続へ向け課題山積

Google ニュース プリファードソース

福島県の会津地方で受け継がれてきた馬刺し文化。その厚切りの旨さを求めて、国内外から多くの人が訪れる。しかし、その味を支える食肉センターは老朽化が進み、機械の故障で解体が止まる事態も起きている。補助制度の壁や莫大な改修費用を前に、地域の食文化をどう守るのか!?現場では苦悩と模索が続いている。

馬刺し文化を支える“最後の砦”

猪苗代町の馬刺し専門店「大久保商店」で提供されていたのは、鮮度抜群の会津ブランド馬刺し。
香港から訪れた人は「厚切りで味がすごく感じられて、おいしかったです」と話す。また千葉県から訪れた人は「すごく柔らかくて、地元で食べるのとは全然違う。すごくおいしかった」と話した。

まさに会津自慢の食文化だが、いま会津の馬刺しの存続が危ぶまれる事態になっている。
大久保商店の大久保直哉社長が「老朽化ということで、今までも何回かストップして品物がなかなか入ってこなかった時期もあった」と語るのが、会津若松市にある馬と豚の解体施設「会津若松食肉事業協同組合会津食肉センター」。

老朽化が進む施設

年間約2000頭の馬を食肉用に処理し、馬刺しの流通を支えているが、建設から約60年が経ち、建物も設備も老朽化。10年ほど前から機械のトラブルが目立つようになり、2025年は機械の故障によって約1週間、馬の解体ができない状況が発生した。
会津若松食肉事業協同組合の早尾武章理事長は「すべての機械がいつ止まるかわかりません」と危機感を口にする。

2026年9月には、豚を運ぶための設備もストップしてしまい、改修にかかる費用は馬と豚の設備を合わせて18億円。施設を新築するとなると概算で47億円とされていて、とてもねん出できる金額ではない。
早尾理事長は「最終的には、と畜場閉鎖という形になる。会津の馬肉文化を残していきたいと思っているので、この施設をいかにして残すか。そこをいま一番考えている」と吐露する。

補助制度の壁と存続へ向けた模索

会津食肉センターは、福島県内の馬の食肉処理の約8割を担っている。
郡山市にも施設はあるのだが受け入れには限界があり、会津食肉センターが閉鎖になってしまうと、今のように馬刺しを流通させることは難しくなる。
例えば、農林水産省には食肉処理施設に対する補助金があるが、センターを運営する組合によると、この補助金を受けるには「豚を1日700頭処理できること」などの条件があり、会津食肉センターは該当しなかった。
ほかの補助についても、めぼしいものが見つからず組合は国や自治体に対し支援を求めている。
福島県や会津若松市によると「他県とも連携しながら補助事業の要件の緩和などを国に対して要望している」ということで、どうすれば伝統の食文化を存続させることができるか模索が続いている。

関連記事
福島テレビの他の記事
クラフトジンで村おこし 福島・川内村に移住した若き蒸留家の挑戦 レストランバーの次は“一棟貸し”の宿
クラフトジンで村おこし 福島・川内村に移住した若き蒸留家の挑戦 レストランバーの次は“一棟貸し”の宿
都道府県
【熊出没】10月29日(木)福島県のクマ目撃情報 柳津町でクマ3頭
【熊出没】10月29日(木)福島県のクマ目撃情報 柳津町でクマ3頭
ライフ
【福島県・10月30日(金)の天気】空は白い雲に覆われるも寒さ緩む!
【福島県・10月30日(金)の天気】空は白い雲に覆われるも寒さ緩む!
社会
本格操業に向け動き 「操業自粛海域」の縮小決定 福島第一原発から半径7km圏内に 漁場拡大へ   
本格操業に向け動き 「操業自粛海域」の縮小決定 福島第一原発から半径7km圏内に 漁場拡大へ   
経済
一覧ページへ
福島テレビ
福島テレビ

福島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。

×